神戸海星女子学院中学校 入試分析 2019年度

神戸海星女子学院中学校の今年度の入試における大きな変更点は、A日程で3教科型の受験が可能になったことである。

4教科型で国算理や国算社の得点の良いものを採用してもらえることが影響してか、昨年度の実質倍率1.20倍から、今年度は1.56倍に大きく倍率が上がった。合格者最低点はA日程で218.6点(360点満点)とここ数年にはない高いラインとなった。

各科目に注目すると、これまで難度の高かった社会が取り組みやすい問題へ変わったと言える。これは3教科型で受験可能になったことが大きく影響している。また、神戸海星に頻出のテーマは引き続き意識が必要で、算数の図形問題、国語の時代背景の古い文章、理科の生物や社会のグラフ・統計の読み取りといった内容は演習を重ねておきたい。

神戸海星女子学院中学校
算数の出題傾向・対策

問題用紙3枚で、考え方や式も同じ用紙に書き込む形式は例年通りである。

大問1は計算1問を含む5、6問の小問集合となっており、ここだけは空欄補充の形式となっている。

最大の特色は図形の出題割合の高さにある。立体図形、平面図形の基本的な問題に加えて、点の移動や図形の移動、水量変化のグラフ、線対称・点対称に絡めた問題等、出題様式が多岐に渡る。

また、最近は数の範囲に関する出題も増えている。大問2以降は単位の記載も求められるので、「以上」「以下」「より大きい」「より小さい(未満)」のどれを使うのが正しいか、自分で選び取る力が必要である。明確な理由で判断できるようにしておきたい。

神戸海星女子学院中学校 算数分野別出題バランス
中学受験専門 進学塾「進学館」の冬期講習2021

神戸海星女子学院中学校
国語の出題傾向・対策

A日程は昨年度と同じく、論説文と物語文が1題ずつという文章2題の構成であった。

例年と違って記述問題が一つもなく、抜き出し問題についても字数の短いものが多かったため、全体的に記述量の少ないものとなった。

B日程は物語文1題、論説文1題の構成であり字数の多い記述も出題されているが、最後の問題は例年のような150字で自分の意見をまとめるものではなく、100字程度で文章の要旨をまとめるものだった。

両日程とも多少の変更はあったものの、本文の文章量が多いことには変わりがないため、短時間で長文を読み内容を理解したうえで、問われていることを把握し記述をまとめきる力が必要となる。

神戸海星女子学院中学校 国語分野別出題バランス

神戸海星女子学院中学校
理科の出題傾向・対策

  1. 出題内容
    初めに生物2題、後に物理・化学・地学が各1題であった。
  2. 昨年までとの比較
    今年度も生物の名前をイラストから答える問題が出題された。分野については生物の割合が高く、例年と同じく4割は生物から出題されている。今年度の計算問題は物理と化学の分野から出題された。燃焼・滑車は標準レベルであったが、てこの問題では難度の高い計算も出題された。
  3. 対策
    基本的な知識の習得と、計算単元で式を書く習慣が必要である。また、生物の名前は細かい所まで問われるので、学校教科書などを見て、写真と照らし合わせて生物の名前を覚えるようにしておきたい。
神戸海星女子学院中学校 理科分野別出題バランス

神戸海星女子学院中学校
社会の出題傾向・対策

今年度から社会を受験しないという選択ができるようになった。そのためか、毎年非常に難度の高い問題が出題されていたが、今年度は昨年度までに比べて取り組みやすい問題が出題されていた。

しかし、グラフ・表・図などが多く出題され、そこから「考えて」解答していかなければいけないという今までの特徴は続いている。取り組みやすくなったといえども今まで通り、正解すべき問題を確実に正解させていくということが必要になる。

普段から、「なぜこうなったのか?」を意識して学習を進めていくことが大切になる。

神戸海星女子学院中学校 社会分野別出題バランス
進学館 9月期募集
進学館 体験授業受付中

神戸海星女子学院中学校
入試結果:2019年度

A日程

募集人数 100名
志願者数 167名
受験者数 156名
合格者数 100名
実質倍率 1.56倍
  算   数 国   語 理   科 社   会
受験者平均点 55.0/100 71.2/100 51.3/80 52.2/80 231.3/360
合格者平均点 65.0/100 75.6/100 54.6/80 54.4/80 254.7/360
受験者最高点 100/100 94/100 67/80 71/80 318.9/360
合格者最低点 -/100 -/100 -/80 -/80 218.6/360

B日程

募集人数 20名
志願者数 119名
受験者数 117名
合格者数 43名
実質倍率 2.72倍

※B日程合格者数は、A日程との重複合格者を除いた数です。

  算   数 国   語
受験者平均点 66.0/100 66.5/100 132.5/200
合格者平均点 80.9/100 76.9/100 157.8/200
受験者最高点 97/100 91/100 181/200
合格者最低点 -/100 -/100 145/200

神戸海星女子学院中学校
入試要項:2019年度

  A日程 B日程
募集人数 100名 20名
選抜方法 算・国・理(・社) 算・国
出願期間 12/21~ 1/15
試験日程 1/19 1/20
合格発表 1/21(掲示) 
  A日程 B日程
算   数 100点(50分) 100点(50分)
国   語 100点(50分) 100点(50分)
理   科 80点(40分)
社   会 80点(40分)
合   計 360点(180分) 200点(100分)
昨年度との変更点:A日程受験科目 算・国・理・社→算・国・理(・社)/面接の廃止

神戸海星女子学院中学校
大学合格実績:2018年度

高校卒業生:146名

国公立大学への合格者数

東京大       1
京都大(現役)   6 (6)
大阪大(現役)  15(14)
神戸大(現役) 10 (8)
大阪市立大(現役   5 (5)
大阪府立大(現役)   4 (2)

私立大学への合格者数

早稲田大(現役)   11(10)
慶應義塾大(現役)   2 (1)
関西学院大(現役)  62(56)
関西大(現役)    20(18)
同志社大(現役)   53(42)
立命館大(現役)   39(31)

神戸海星女子学院中学校
過去の入試結果データ

年  度 A日程 B日程
受験者 合格者 実質倍率 合格者最低点 受験者 合格者 実質倍率 合格者最低点
2015 157 107 1.47 178/360(49.4%) 78 37 2.11 112/200(56.0%)
2016 150 106 1.42 165/360(45.8%) 100 44 2.27 108/200(54.0%)
2017 117 99 1.18 173/360(48.1%) 92 33 2.79 111/200(55.5%)
2018 124 103 1.20 168/360(46.7%) 85 41 2.07 117/200(58.5%)
2019 156 100 1.56 218.6/360(60.7%) 117 43 2.72 145/200(72.5%)

※スマートフォンは横スクロールでご覧ください。

2024年度版 中学入試分析会資料(予約申込)

当サイトに掲載している分析レポートを無料で進呈!
2024年度版は、現在予約受付中です。
進学館の入試分析会映像の視聴と入試の解答・解説がダウンロードできる特典もございます。この機会にぜひお申し込みください。
※進学館のメイン講座を受講いただいている小4~小6生は申込不要です。

お申し込みはこちら

中学受験入試分析レポート&入試問題・解説集
中学受験専門 進学塾「進学館」のオンライン入塾説明会
中学入学前に必読の一冊!「中学受験後に気になる99のこと」2021-入学前~夏休みまで-