2019年度の洛星中学校の入試、前期においては受験者数の微減が見られたものの、実質倍率に大きな変化はなかった。
例年、他科目に比べて国語の受験者平均点が低い傾向にあるが、今年度も他科目が6割以上なのに対して、国語のみ約5割に過ぎず、その傾向に拍車がかかっている。国語が最も得意な科目であっても、得点源を国語に絞らないように注意したい。
後期については、実質倍率が昨年度の5.23倍に対して4.57倍と下がった一方で、昨年度22点上がった合格者最低点は今年もさらに5点上がっており、依然として狭き門であることが伺える。
前期、後期とも、配点が大きく高水準な受験者平均点が続く算数は、攻略の要となる科目である。解きやすい問題を正確に得点に結びつける力はもちろん、難問への対策も怠らないようにしたい。
出題形式に大きな変更はなく、出題内容もこれまでと同様、変化を想像する図形、速さ、思考力を問う問題が中心である。
1枚目の問題はずいぶん易しく、短時間で確実に得点をしたいところ。2枚目以降はそれぞれ難問が大問の最後に配置されていて、これらの問題をいくつ正解したかが合否を分けたと思われる。
ただ数をこなすという漫然とした学習から、質の高い問題をじっくりと時間をかけて取り組むという学習へと切り替えていってほしい。特に速さの問題に関してはオーソドックスな解法を頭に入れたうえで、多くの学校の過去問を参考にして、長い文章問題に腰を据えて取り組んでおきたい。
前期は文学的文章1題・漢字の書き取り10問で、後期は論理的文章1題・文学的文章1題・漢字の書き取り10問が出題された。どちらも例年通りの出題だった。
洛星では文学的文章の比重が大きく、難しい内容でも場面・心情変化をおさえるなどの基本を大切にする必要がある。
記号問題に的確に答え、複数出題されている記述問題にも対応していかなければならない。前期では例年、時代背景が古い文章が出題されているので、普段から名作と呼ばれる物を読み、慣れ親しんでおくとよい。
また、登場人物の心情変化を正確に読み取ることが求められるので、日ごろから細やかな心情を理解する練習が必要になる。
ここ数年、問題数が大きく増減しているが、今年度も昨年度に比べると前期が10問ほど少なくなり、一昨年度なみに戻った。
前期の問題数が少なくなったとはいえ、前期は試験時間50分で60問以上、後期も試験時間40分で50問以上を解かなければならず、まずはこの量の問題の処理に慣れる必要がある。
出題形式も、記述問題・記号問題・論述問題・並び替え問題と様々な形で知識量や思考力を問われるものとなっている。知識として用語を覚えるだけでなく、その説明や因果関係などもおさえておきたい。
また、時事問題の出題が見られる学校なので、ニュースやその年の話題となったものなどには常にアンテナを張っておきたい。
4科型 | 3科型 | |
---|---|---|
募集人数 | 180名 | |
志願者数 | 374名 | 96名 |
受験者数 | 367名 | 91名 |
合格者数 | 210名 | 50名 |
実質倍率 | 1.76倍 |
算 数 | 国 語 | 理 科 | 社 会 | 計 | |
---|---|---|---|---|---|
受験者平均点 | 74.4/120 | 60.6/120 | 60.5/100 | 65.4/100 | 259.4/440 |
合格者平均点 | -/120 | -/120 | -/100 | -/100 | -/440 |
受験者最高点 | 120/120 | 97/120 | 92/100 | 95/100 | 350/440 |
合格者最低点 | 48/120 | 34/120 | 46/100 | 45/100 | 257.5/440 |
4科型 | 3科型 | |
---|---|---|
募集人数 | 45名 | |
志願者数 | 172名 | 117名 |
受験者数 | 161名 | 104名 |
合格者数 | 26名 | 32名 |
実質倍率 | 4.57倍 |
算 数 | 国 語 | 理 科 | 社 会 | 計 | |
---|---|---|---|---|---|
受験者平均点 | 76.1/120 | 67.8/120 | 56.0/80 | 58.7/80 | 256.4/400 |
合格者平均点 | -/120 | -/120 | -/80 | -/80 | -/400 |
受験者最高点 | 120/120 | 94/120 | 78/80 | 76/80 | 367.0/400 |
合格者最低点 | 72/120 | 52/120 | 48/80 | 48/80 | 280.0/400 |
前期 | 後期 | |
---|---|---|
募集人数 | 180名 | 45名 |
選抜方法 | 算・国・理(・社) | |
出願期間 | 12/17~ 1/11 | 1/20~ 1/23 |
試験日程 | 1/19 | 1/24 |
合格発表 | 1/20(掲示) | 1/26(手渡し) |
前期 | 後期 | |
---|---|---|
算 数 | 120点(60分) | 120点(70分) |
国 語 | 120点(60分) | 120点(70分) |
理 科 | 100点(50分) | 80点(40分) |
社 会 | 100点(50分) | 80点(40分) |
合 計 | 440点(220分) | 400点(220分) |
高校卒業生:212名
東京大(現役) | 10 (8) |
---|---|
京都大(現役) | 42(22) |
大阪大(現役) | 15 (4) |
神戸大(現役) | 18 (9) |
大阪市立大(現役) | 3 (1) |
大阪府立大(現役) | 11 (4) |
早稲田大(現役) | 15 (5) |
---|---|
慶應義塾大(現役) | 14 (2) |
関西学院大 | 8 |
関西大(現役) | 17 (1) |
同志社大(現役) | 52(10) |
立命館大(現役) | 60(10) |
年 度 | 前期 | 後期 | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
受験者 | 合格者 | 実質倍率 | 合格者最低点 | 受験者 | 合格者 | 実質倍率 | 合格者最低点 | ||
2015 | 4科型 | 401 | 230 | 1.83 | 254.9/440(57.9%) | 176 | 23 | 7.10 | 237/400(59.3%) |
3科型 | 90 | 38 | 108 | 17 | |||||
2016 | 4科型 | 356 | 223 | 1.61 | 253.0/440(57.5%) | 172 | 31 | 5.63 | 250.0/400(62.5%) |
3科型 | 69 | 41 | 70 | 12 | |||||
2017 | 4科型 | 401 | 231 | 1.78 | 267.9/440(60.9%) | 156 | 15 | 6.02 | 253/400(63.3%) |
3科型 | 77 | 37 | 109 | 29 | |||||
2018 | 4科型 | 370 | 215 | 1.80 | 300/440(68.2%) | 181 | 31 | 5.23 | 275/400(68.8%) |
3科型 | 96 | 44 | 133 | 29 | |||||
2019 | 4科型 | 367 | 210 | 1.76 | 257.5/440(58.5%) | 161 | 26 | 4.57 | 280.0/400(70.0%) |
3科型 | 91 | 50 | 104 | 32 |
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