A方式の実質倍率は、男子はここ5年で最も高かったが、女子は受験者が減った分、2018年度並みに落ち着いた。B方式については男女とも4倍以上となり、高い人気ぶりは健在である。今後も確実にこの傾向は続くと思われる。2022年度もコロナの影響で面接試験がなく、また、A方式では頻出の計算・速さのグラフ・円周率を用いる平面図形・立体図形が出されていた。
国語・理科は、それぞれ例年同様の出題傾向が見られた。合格を狙うためには、算数は頻出単元を徹底的に鍛えること、国語・理科について、基礎知識の定着をはかった上で、過去問や予想問題等を通して「自分の考えを端的にまとめる練習」を積み重ねておく必要がある。
A方式の特徴的なリード文から始める形式が廃止されてから、2年目の試験であった。
出題分野は、計算・小問集合・円周率計算が必要になる立体図形・ひもの通過範囲・水量のグラフ(A方式)、計算・文章題・数列・速さとグラフ・フラクタル図形(B方式)であった。
難易度に関しては、Aが昨年並みで、Bはやや易化した。ABともに解答用紙には、答えのみ記入する部分と途中式を書かなければならない部分があるため、普段の学習より式や解き方を残すことは意識したい。
例年、回転移動や転がり移動の出題が多いが、今年度はひもの通過範囲に関する出題があった。作図の力を磨いておくことは必要である。また、グラフは、途中まで書かれたグラフを完成させることが要求されるため、練習しておきたい。また、方針が立ちやすい問題も多いため答えをしっかりあわせることは必要になる。
普段の学習で盤石な基礎を築き、直前期には頻出単元を過去問からポイントを一つ一つおさえながら学習していくことが効果的である。
例年通り、A方式・B方式ともに物語文が1題出題された。A方式の文章は学校のオリジナル、B方式の文章は進学館のオープン模試で取り扱ったことのあるものだった。
啓明学院の特徴である、自分の意見を書く自由作文についても、A方式では50字、B方式では400字のものが出題された。A方式では自分の考えを簡潔にまとめる練習を、B方式では作文用紙の使い方を確認した上で、400字以内で自分の考えが相手に伝わるような書き方の練習をする必要がある。
その他の問題については、基本的なものが出題されていたが、記号問題よりも記述問題の割合が多かった。記述問題に関しては、字数を指定しないものが出題されている。そのため、設問文から何を問われているのかを的確に判断し、文章が何を伝えたいのかを把握しスピーディーに解く練習、解答欄の大きさから書く分量を考える練習が求められる。
また、空所補充問題でも慣用句に関する問題が出題されていることから、十分な語彙力を身につける必要がある。
男子
A方式 | B方式 | |
---|---|---|
募集人数 | 65名 | 15名 |
志願者数 | 113名 | 162名 |
受験者数 | 109名 | 72名 |
合格者数 | 75名 | 15名 |
実質倍率 | 1.45倍 | 4.80倍 |
A方式 | B方式 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
算 数 | 国 語 | 理 科 | 計 | 算 数 | 国 語 | 計 | |
受験者平均点 | -/100 | -/100 | -/50 | -/250 | -/100 | -/100 | -/200 |
合格者平均点 | -/100 | -/100 | -/50 | -/250 | -/100 | -/100 | -/200 |
受験者最高点 | 100/100 | 91/100 | 42/50 | 213/250 | 97/100 | 90/100 | 176/200 |
合格者最低点 | -/100 | -/100 | -/50 | 157/250 | -/100 | -/100 | 162/200 |
女子
A方式 | B方式 | |
---|---|---|
募集人数 | 65名 | 15名 |
志願者数 | 124名 | 154名 |
受験者数 | 116名 | 60名 |
合格者数 | 82名 | 15名 |
実質倍率 | 1.41倍 | 4.00倍 |
A方式 | B方式 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
算 数 | 国 語 | 理 科 | 計 | 算 数 | 国 語 | 計 | |
受験者平均点 | -/100 | -/100 | -/50 | -/250 | -/100 | -/100 | -/200 |
合格者平均点 | -/100 | -/100 | -/50 | -/250 | -/100 | -/100 | -/200 |
受験者最高点 | 98/100 | 97/100 | 40/50 | 218/250 | 94/100 | 91/100 | 178/200 |
合格者最低点 | -/100 | -/100 | -/50 | 168/250 | -/100 | -/100 | 157/200 |
A方式 | B方式 | |
---|---|---|
募集人数 | 130名 | 30名 |
選抜方法 | 算・国・理 | 算・国(作文含む) |
出願期間 | 12/16~1/5 | |
試験日程 | 1/15 | 1/17 |
合格発表 | 1/16(web・掲示) | 1/18(web・掲示) |
A方式 | B方式 | |
---|---|---|
算 数 | 100点(50分) | 100点(60分) |
国 語 | 100点(50分) | 100点(60分) |
理 科 | 50点(30分) | ― |
合 計 | 250点(130分) | 200点(120分) |
高校卒業生:251名
商学部 | 37 | 工学部 | 5 |
---|---|---|---|
経済学部 | 38 | 国際学部 | 18 |
法学部 | 20 | 文学部 | 26 |
社会学部 | 37 | 人間福祉学部 | 17 |
総合政策学部 | 16 | 教育学部 | 12 |
合計 | 235 |
年度 | A方式 | B方式 | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
受験者 | 合格者 | 実質倍率 | 合格者最低点 | 受験者 | 合格者 | 実質倍率 | 合格者最低点 | ||
男子 | 2018 | 95 | 69 | 1.38 | 142/250(56.8%) | 78 | 35 | 2.23 | 128/200(64.0%) |
2019 | 92 | 69 | 1.33 | 167/250(66.8%) | 83 | 28 | 2.96 | 144/200(72.0%) | |
2020 | 101 | 76 | 1.33 | 149/250(59.6%) | 46 | 15 | 3.07 | 135/200(67.5%) | |
2021 | 87 | 61 | 1.43 | 141/250(56.4%) | 48 | 16 | 3.00 | 147/200(73.5%) | |
2022 | 109 | 75 | 1.45 | 157/250(62.8%) | 72 | 15 | 4.80 | 162/200(81.0%) | |
女子 | 2018 | 109 | 76 | 1.43 | 151/250(60.4%) | 83 | 41 | 2.02 | 133/200(66.5%) |
2019 | 151 | 75 | 2.01 | 182/250(72.8%) | 116 | 33 | 3.52 | 148/200(74.0%) | |
2020 | 119 | 78 | 1.53 | 162/250(64.8%) | 56 | 15 | 3.73 | 147/200(73.5%) | |
2021 | 149 | 89 | 1.67 | 156/250(62.4%) | 89 | 21 | 4.24 | 168/200(84.0%) | |
2022 | 116 | 82 | 1.41 | 168/250(67.2%) | 60 | 15 | 4.00 | 157/200(78.5%) |
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