甲南中学校 入試分析 2022年度

Ⅰ期午前a…随筆文2題・知識問題2題。Ⅰ期午後…論説文2題・知識問題2題。Ⅱ期…物語文1題・韻文1題・知識問題2題。Ⅲ期…随筆文1題・知識問題2題。小問数は28~33題と、大きな変化はない。なお、Ⅲ期は随筆文の問題の中に作文形式のものが出題された。

例年通り、文学史や韻文に関する理解を問う問題が出題されており、著名な文学作品の作者やあらすじ、また俳句や短歌の基礎知識について触れておきたい。知識問題は、出題傾向が多岐にわたる(ことわざ・慣用句・四字熟語・敬語など)ため、幅広い国語の知識と豊富な語彙力が必須である。

記述問題は、25字~50字の字数指定がある問題や字数指定のない問題が、大問に2~4題出題された。設問中の条件に注意して要点をまとめる練習に日頃から取り組んでおくことが必要である。

また字数指定のない問題には、解答欄の大きさから書くべき分量を考える練習を積んでおきたい。以上の点を踏まえて、過去問を通して形式に慣れておくことが有効である。

1. 出題内容
   午前入試はB4縦長3枚の形式で、物理・化学・生物・地学が各1題ずつであった。午後入試については、試験時間が短い分、B4縦長2枚と1枚少ない。物理は例年どおり難度は高めになっていた。
2. 昨年までとの比較
   記述問題の割合が高く、理由を答えさせる問題が多いのは例年通りである。内容自体は学校教科書レベルで、比較的答えやすいものが多い。化学では、実験器具の使い方やグラフの作図問題が出題された。
3. 対策
   例年よく出題されるのは、「文章で答える」「イラストをかく」「グラフをかく」問題である。午前入試は、学校教科書レベルから大きく逸脱することはないので、基本レベルをしっかり押さえておけば高得点を狙える。午後入試は、一転、中学教科書内容や自分で分析する力が必要とされる問題が出題されるので、問題や実験内容をよく読み考える力を身につけて臨む必要がある。