今年度は、募集人数が200名へと変更されて2年目の入試であったが、受験者数は869名から856名へとわずかに減少した。ただし合格者数は昨年よりも少なめであったため、倍率は昨年の2.16倍から2.30倍へと変化した。最難関校の一つとして、高い人気を誇っている。
例年通り3科型・4科型の入試を行ったが、理科の合格者平均点が62.4点であるのに対し、社会の合格者平均点は72.6点であり、4科型受験の方が圧倒的に有利と言える。
東大寺学園の入試は、すべての科目において本質的な理解をともなっていなければ得点が難しい良問ばかりである。日頃からじっくりと問題に向き合い、物事の本質を捉える学習を積み重ねたい。
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2013年に計算の出題数が2題から1題となったが、2022年計算問題は遂に姿を消した。出題数が昨年の13問から17問と増え、60点以上の受験者が全体の18.7%と減少した。問題難度が高いだけに、得点できる問題を見抜く力も養いたい。
解答用紙は大問2以降、式・考え方を記入させる形式である。普段から思考過程をノートに残していただきたい。難度は高いが、決して無理難題ではない。一見みたことのないような問題を、今までの知識をどう応用させるかを問う良問だらけである。
平面図形、場合の数、立体の切断、速さ、数の性質等頻出分野を中心に、算数を心行くまで考えて楽しむことが大切である。
大問1は漢字の書き取りと短文作文が出題された。東大寺の漢字は難易度が非常に高く、前後の言葉から熟語の意味を考えて書き取る必要がある。
短文作文は「まだしも」を用いた例文づくりであった。大問2は、コロナ禍において社会が「安心」を求める方向に向かうほど、人と人との「信頼」が失われるという論説文であった。大問3は、少女の「心の成長」をテーマとした物語文であった。設問は、記号問題と記述問題が中心で、記述問題は、60字~80字の長めの記述である。
東大寺に合格するには、豊富な語彙力に加え、高いレベルでの読解力とポイントをおさえた記述力が必要不可欠である。
昨年度見られたような論述問題の出題はなく、選択記号問題の割合が非常に多いという例年通りのスタイルであった。大部分が解答するまでに複数の知識を必要とし、データ・グラフの分析といった思考力も必要とする選択記号問題が随所にみられる東大寺スタイルは健在で、試験時間の50分を短く感じさせる問題内容となっている。
1問に費やせる時間を把握するためにも、9月くらいから過去問を解き始め、ある程度慣れていく必要があるが、地理・歴史・公民において豊富な知識が必要となるので、過去問に取り組み始める前にはある程度の知識量を確保しておきたい。
3科型 | 4科型 | |
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募集人数 | 200名 | |
志願者数 | 344名 | 558名 |
受験者数 | 331名 | 525名 |
合格者数 | 160名 | 212名 |
実質倍率 | 2.07倍 | 2.48倍 |
算数 | 国語 | 理科 | 社会 | ※計 | ||
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受験者平均点 | 3科型 | 53.2/100 | 57.2/100 | 58.0/100 | ― | 224.4/400 |
4科型 | 41.6/100 | 55.6/100 | 53.5/100 | 65.8/100 | 217.5/400 | |
全体 | 46.1/100 | 56.2/100 | 55.2/100 | 65.8/100 | 220.2/400 | |
合格者平均点 | 3科型 | 63.8/100 | 63.1/100 | 65.1/100 | ― | 256.0/400 |
4科型 | 51.7/100 | 61.5/100 | 60.3/100 | 72.6/100 | 247.6/400 | |
全体 | 56.9/100 | 62.2/100 | 62.4/100 | 72.6/100 | 251.2/400 | |
合格者最高点 | 3科型 | 100/100 | 84/100 | 95/100 | ― | 362.7/400 |
4科型 | 94/100 | 84/100 | 84/100 | 92/100 | 321/400 | |
合格者最低点 | 3科型 | 33/100 | 34/100 | 44/100 | ― | 224/400 |
4科型 | 25/100 | 32/100 | 39/100 | 29/100 | 224/400 |
3科の得点を3分の4倍して判定
募集人数 | 200名 |
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選抜方法 | 算・国・理(・社) |
出願期間 | 12/6~12/15 |
試験日程 | 1/17 |
合格発表 | 1/19(掲示・web) |
算数 | 100点(60分) |
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国語 | 100点(50分) |
理科 | 100点(50分) |
社会 | 100点(50分) |
合計 | 400点(210分) |
高校卒業生:225名
東京大(現役) | 29(22) |
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京都大(現役) | 70(43) |
大阪大(現役) | 13(7) |
神戸大(現役) | 9(4) |
大阪市立大(現役) | 6(2) |
大阪府立大(現役) | 14(2) |
早稲田大(現役) | 22(1) |
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慶應義塾大(現役) | 24(2) |
関西学院大 | 3 |
関西大(現役) | 13(2) |
同志社大(現役) | 69(4) |
立命館大(現役) | 42(2) |
年度 | 3科型 | 4科型 | ||||||
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受験者 | 合格者 | 実質倍率 | 合格者最低点 | 受験者 | 合格者 | 実質倍率 | 合格者最低点 | |
2018 | 335 | 154 | 2.18 | 240.0/400(60.0%) | 576 | 219 | 2.63 | 239.0/400(59.8%) |
2019 | 308 | 153 | 2.01 | 253.3/400(63.3%) | 576 | 198 | 2.91 | 254/400(63.5%) |
2020 | 321 | 171 | 1.88 | 250.7/400(62.7%) | 588 | 190 | 3.09 | 250/400(62.5%) |
2021 | 326 | 186 | 1.75 | 249.3/400(62.3%) | 543 | 216 | 2.51 | 249/400(62.3%) |
2022 | 331 | 160 | 2.07 | 224.0/400(56.0%) | 525 | 212 | 2.48 | 224/400(56.0%) |
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