2021年入試ではA日程が過去5年で最も少ない受験者となったが、2022年入試では受験者を増やし六甲中の人気復活か、と思わせるものになった。
入試問題を見るとA日程でこれまで難しすぎるところがあった算数が受験生のレベルに合わせたものになり、実力を出しやすい問題になった。すっかり定着した算数の記述は「台形の面積の公式の説明」であった。公式の丸暗記ではなく、小学校の教科書レベルとはいえ、公式の意味を理解しているかどうかを求められるものであった。
B日程は神大附属との掛け持ち受験が可能であるので高いレベルの受験生が増えたと思われる。今後もB日程での合格には高いレベルが求められるであろう。
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A日程…1番は計算、2~6番は答えのみ記入、7~9番は途中の式や考え方を書く大問形式という例年通りの形式。お約束となった記述問題は、台形の面積が「(上底+下底)×高さ÷2」で求められる理由を2種類説明するというものであった。速さに関する出題が目立ち、点の移動という図形との複合問題も合わせると150点満点中合計70点ほどと多くを占める事になった。
平均点は73.8点と5割を切っており、受験者平均を取れば合格できる。すなわち、項数の多い計算問題を確実に合わせて、1枚目にある基本的な問題をしっかりと正解し、2枚目の大問の(1)を確実に得点するという取捨選択が重要である。
B日程…形式はA日程と同じだが、記述式の問題はなし。「ニュートン算」「小立方体の串刺し」など、受験勉強の過程で経験したことがある高いレベルの問題の出題が目立った。B日程は図形の出題が目立ち、およそ65点が割り当てられていた。平均は85.8点とA日程に比べると例年高くなる傾向がある。
2020年度入試よりA日程は論説文・物語文が各1題と漢字の書き取り問題という形式に変更され、今年度もその形式だった。論説文は昨年度のように図やグラフを引用したものではなく一般的な形式だったが、物語文は昨年同様、同じ物語の中の2つの章から出題される形式だった。
それぞれの大問の終盤には60~70字の記述問題が出題されており、本文中の根拠をすばやく読み取り、解答を完成させる力が必要である。B日程は論説文・物語文が各1題、部首・同音異義語に関する漢字の知識問題が出題された。
論説文は、霊長類学者による新聞記事と、その学者と小説家との対談といった2種類の文章で構成された問題だった。特に対談形式の文章は近年見られないもので、傾向に少し変化がみられる。
両日程ともに、記述問題の約半数は条件文の空所にあてはめる形式であるため、条件文をヒントに文脈を追っていくことと、条件文とのつながりを意識して解答をまとめあげる力を養うことが対策として必要である。
募集人数 | 145名 |
---|---|
志願者数 | 279名 |
受験者数 | 253名 |
合格者数 | 163名 |
実質倍率 | 1.55倍 |
算 数 | 国 語 | 理 科 | 計 | |
---|---|---|---|---|
受験者平均点 | 73.8/150 | 90.7/150 | 47.7/100 | 212.2/400 |
合格者平均点 | 85.5/150 | 96.4/150 | 53.6/100 | 235.5/400 |
受験者最高点 | 136/150 | 122/150 | 80/100 | 308/400 |
合格者最低点 | -/150 | -/150 | -/100 | 199/400 |
募集人数 | 40名 |
---|---|
志願者数 | 507名 |
受験者数 | 240名 |
合格者数 | 156名 |
実質倍率 | 1.54倍 |
算 数 | 国 語 | 計 | |
---|---|---|---|
受験者平均点 | 85.8/150 | 92.8/150 | 178.6/300 |
合格者平均点 | 108.3/150 | 97.8/150 | 206.1/300 |
受験者最高点 | 150/150 | 127/150 | 269/300 |
合格者最低点 | -/150 | -/150 | 164/300 |
A日程 | B日程 | |
---|---|---|
募集人数 | 145名 | 40名 |
選抜方法 | 算・国・理 | 算・国 |
出願期間 | 12/18~1/7 | |
試験日程 | 1/15 | 1/18 |
合格発表 | 1/16(web) | 1/19(web) |
A日程 | B日程 | |
---|---|---|
算 数 | 150点(60分) | 150点(60分) |
国 語 | 150点(60分) | 150点(60分) |
理 科 | 100点(50分) | ― |
合 計 | 400点(170分) | 300点(120分) |
高校卒業生:159名
東京大(現役) | 4 (3) |
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京都大(現役) | 20(13) |
大阪大(現役) | 17(12) |
神戸大(現役) | 14(4) |
大阪市立大(現役) | 10(6) |
大阪府立大(現役) | 8(5) |
早稲田大(現役) | 8(4) |
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慶應義塾大(現役) | 9(5) |
関西学院大(現役) | 50(29) |
関西大(現役) | 20(7) |
同志社大(現役) | 56(29) |
立命館大(現役) | 52(22) |
年 度 | A日程 | B日程 | ||||||
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受験者 | 合格者 | 実質倍率 | 合格者最低点 | 受験者 | 合格者 | 実質倍率 | 合格者最低点 | |
2018 | 238 | 168 | 1.42 | 232/400(58.0%) | 237 | 120 | 1.98 | 180/300(60.0%) |
2019 | 267 | 165 | 1.62 | 206/400(51.5%) | 258 | 116 | 2.22 | 171/300(57.0%) |
2020 | 309 | 168 | 1.84 | 213/400(53.3%) | 283 | 122 | 2.32 | 162/300(54.0%) |
2021 | 235 | 164 | 1.43 | 188/400(47.0%) | 218 | 126 | 1.73 | 180/300(60.0%) |
2022 | 253 | 163 | 1.55 | 199/400(49.8%) | 240 | 156 | 1.54 | 164/300(54.7%) |
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