東大寺学園中学校 入試分析 2023年度

最難関男子校の一つとして、高い人気を誇る。今年度は、募集人数が200名へと変更されて3年目の入試であったが、受験者数は856名から903名と増加した。合格者が昨年より多かったため、倍率は昨年の2.30倍から2.21倍へとわずかに減少した。

例年通りの3科型・4科型の入試を行ったが、理科の合格者平均65.4点と社会の合格者平均71.9点を比較すると、4科目入試の方が有利であると言える。

東大寺学園の入試問題は、すべての科目において本質的な理解を要する良難問が多い。日頃の学習より1問1問にじっくりと向き合い、本質を捉えることを重視した学習を積み重ねていきたい。また、1問1問の解く過程をノートに残す学習を大切にしてほしい。

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東大寺学園中学校
算数の出題傾向・対策

出題数が昨年の17問から14問と減少し一問一問しっかり取り組めるようになったため、平均点が前年度より3.3点高くなり60点以上の受験者比率は2022年の全体の18.7%から32.1%と大きく増加した。

難度が高いだけに得点できる問題を見抜く力も養いたい。解答用紙は大問2以降、式・考え方を記入させる形式である。普段から思考過程をノートに残していただきたい。難度は高いが、決して無理難題ではない。一見みたことのないような問題を、今までの知識をどう応用させるかを問う良問だらけである。

平面図形、場合の数、立体の切断、速さ、数の性質等頻出分野を中心に、算数を楽しみながら考えることが大切である。

東大寺学園中学校 算数分野別出題バランス
中学受験専門 進学塾「進学館」の冬期講習2021

東大寺学園中学校
国語の出題傾向・対策

大問1は、漢字の書き取り問題と短文作文。例年、小学生には聞きなじみのない熟語が多く、前後の文脈から意味を類推する必要がある。

作文は「ついぞ」という呼応の副詞を用いた例文づくり。大問2は、外国語を習得する際に母語を基準にものごとを考えないことや、母語によってつくられた自己の概念にとらわれないことの重要性を述べた論説文。大問3は、少年の「葛藤」と「自立」を主題とした物語文。設問は、記号問題と30字~80字の記述問題がまんべんなく出題された。

受験生には、紛らわしい記号問題の正確な吟味や、自分のことばを使って記述に太刀打ちするための高いレベルの読解力が求められている。

東大寺学園中学校 国語分野別出題バランス

東大寺学園中学校
理科の出題傾向・対策

  1. 出題内容
    例年とは異なり、物理・化学・地学が2題ずつ、生物が1題出題された。試験時間は50分で、小問数は45題であった。
  2. 昨年までとの比較
    大問数は去年より増えたが、小問数はほぼ例年通りであった。毎年、身の回りの科学や普段の生活と関わりの深いことをテーマとした出題が見られる。昨年度より物理分野の問題が取り組みやすくなっていたため、受験者平均点は昨年度よりも高くなっている。
  3. 対策
    生活の中で取り入れた科学に関する情報は関心を持って、調べる習慣を身につけたい。また、初見の問題に対する対応力は過去問や予想問題を通して、練習を積む必要がある。
東大寺学園中学校 理科分野別出題バランス

東大寺学園中学校
社会の出題傾向・対策

試験時間は50分で、問題数が約50問。そのうち約9割が記号選択問題という例年通りのスタイルを踏襲した問題であった。

選択肢の問題が多いが、答えを出すまでに複数の知識を必要とし、データ・グラフの分析といった思考力も必要とする問題がほとんどであり、試験時間の50分を短く感じさせる内容となっている。

1問に費やせる時間を把握するためにも、夏までを目途に地理・歴史・公民・くらしの各分野の知識をしっかりと固め、9月くらいから過去問を解き始めてこの東大寺スタイルに慣れていく必要がある。また、学校教科書からの出題も見られるので、学校の授業内容も大切にしていってほしい。

東大寺学園中学校 社会分野別出題バランス
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東大寺学園中学校
入試結果:2023年度

  3科型 4科型
募集人数 200名
志願者数 373名 594名
受験者数 349名 554名
合格者数 202名 207名
実質倍率 1.73倍 2.68倍
  算数 国語 理科 社会 ※計
受験者平均点 3科型 59.1/100 59.9/100 60.2/100 239/400
4科型 43.3/100 58.1/100 56.6/100 65.8/100 225.3/400
全体 49.4/100 58.8/100 58/100 65.8/100 230.6/400
合格者平均点 3科型 71/100 63.9/100 66.6/100 268.5/400
4科型 57.4/100 64/100 64.2/100 71.9/100 260/400
全体 64.1/100 64/100 65.4/100 71.9/100 264.2/400
合格者最高点 3科型 100/100 79/100 90/100 332/400
4科型 90/100 83/100 92/100 95/100 337.3/400
合格者最低点 3科型 43/100 36/100 50/100 237/400
4科型 21/100 40/100 42/100 33/100 237/400

3科の得点を3分の4倍して判定

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東大寺学園中学校
入試要項:2023年度

募集人数 200名
選抜方法 算・国・理(・社)
出願期間 12/5~12/14
試験日程 1/16
合格発表 1/18(掲示・web)
算数 100点(60分)
国語 100点(50分)
理科 100点(50分)
社会 100点(50分)
合計 400点(210分)

東大寺学園中学校
大学合格実績:2022年度

高校卒業生:200名

国公立大学への合格者数

東京大(現役) 25(14)
京都大(現役) 76(50)
大阪大(現役) 18(13)
神戸大(現役) 15 (4)
大阪公立大(現役) 21 (6)

私立大学への合格者数

早稲田大(現役) 21(3)
慶應義塾大(現役) 20(1)
関西学院大
関西大(現役) 14(2)
同志社大(現役) 69(7)
立命館大(現役) 34(2)

東大寺学園中学校
過去の入試結果データ

年度 3科型 4科型
受験者 合格者 実質倍率 合格者最低点 受験者 合格者 実質倍率 合格者最低点
2019 308 153 2.01 253.3/400(63.3%) 576 198 2.91 254/400(63.5%)
2020 321 171 1.88 250.7/400(62.7%) 588 190 3.09 250/400(62.5%)
2021 326 186 1.75 249.3/400(62.3%) 543 216 2.51 249/400(62.3%)
2022 331 160 2.07 224.0/400(56.0%) 525 212 2.48 224/400(56.0%)
2023 349 202 1.73 237.0/400(59.3%) 554 207 2.68 237.0/400(59.3%)

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