2021年度入試は、「医志コース」「英数Sコース」「英数コース」に分かれたの新コース制度での初めての受験となった。志願者数は昨年が770人、今年は767人と高い人気を誇っている。今年度の医志コースの実質倍率は2.36倍、英数Sコースの実質倍率は2.72倍であった。
合格最低点を比較すると、医志コースが281点、英数Sコースが264点で医志コースのほうがややレベルが高い結果となった。この傾向は次年度以降も続くものと予想される。両コースから英数コースへの回し合格がある。どの科目も高いレベルでの出題であるが、医志コース・英数Sコースでは7割以上、英数コースでも6割程度の得点率を目指したい。
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問題は冊子形式で解答用紙には答えのみを記入する。今年度も出題傾向の大きな変化は見られなかった。全体として、高いレベルでの緻密な作業と思考力を要する問題構成になっている。
頻出の単元としてまず、ダイヤグラムを利用する速さの問題があげられる。問題にかかれている年もあるが、今年度は自分ですべて書く必要があった。問題冊子に空白のページがあるため、そこを利用するとよい。
丁寧に調べる場合の数も頻出単元としておさえておきたい。問題文をよく読み、条件を抑えた上で、場合分けをしながら丁寧に、順序よく調べる練習を日頃から心がけたい。
今年度も例年通り文章題3題の構成で、論理的文章2題、文学的文章1題が出題された。60分という限られた時間で文章題3題に取り組むことになるので、1題あたりにかけられる時間は20分程度ということになる。
設問の形式自体に大きな変化はなく、漢字の書き取り問題・記号問題・抜き出し問題・記述問題と、全体を通してバランスのとれた出題であった。
合格するためには、日頃から要点をおさえながら文章を読み進めること、設問中にある条件を確実につかむこと、記号問題の選択肢を本文と照らし合わせて正確に判断することを意識し、過去問を通して時間配分に慣れておく必要がある。
学校教科書に関する知識問題、約10問程度の時事問題の出題など例年通り、特徴どおりの問題であった。
ただし、今年度は、公民分野がすべて時事問題になっており、日本国憲法や三権分立などの問題は出題されなかったが、ここ数年の出題を見ると、この特徴が続いていくとは考えにくく、公民の勉強もしっかり取り組んでおきたい。30字記述問題も1題出題され、文で答える問題の出題が続いている。これは年によって字数が大きく変わるので、字数の長短問わず、練習をしておきたい。
基本は、知識量が社会の出来を分けることが多い学校なので、とにかく多くの知識を身につけておくことが大切である。
医志 | 英数S | 英数 (専願・併願) |
文化・スポーツ | |
---|---|---|---|---|
募集人数 | 40名 | 40名 | 170名 | 20名 |
志願者数 | 235名 | 165名 | 348名 | 19名 |
受験者数 | 227名 | 155名 | 337名 | 18名 |
合格者数 | 96名 | 57名 | 165名(128名) | 18名 |
実質倍率 | 2.36倍 | 2.72倍 | 2.04倍 | 1.00倍 |
※( )は医志からの回し合格者数
※英数の実質倍率は、回し合格者数を除く
算 数 | 国 語 | 理 科 | 社 会 | 計 | |
---|---|---|---|---|---|
受験者平均点 | 66/120 | 66/120 | 53/80 | 56/80 | 240/400 |
合格者平均点 | -/120 | -/120 | -/80 | -/80 | -/400 |
合格者最高点 | -/120 | -/120 | -/80 | -/80 | -/400 |
合格者最低点 | -/120 | -/120 | -/80 | -/80 | 医志 281/400 |
英数S 264/400 | |||||
英数併願 238/400 | |||||
英数専願 220/400 |
医志 | 英数S | 英数 | 文化・スポーツ | |
---|---|---|---|---|
募集人数 | 40名 | 40名 | 170名 | 20名 |
選抜方法 | 算・国・理(・社) | 国・作文・面接 | ||
出願期間 | 11/14 ~ 1/13 | |||
試験日程 | 1/16 | |||
合格発表 | 1/18(郵送・掲示・web) |
医志・英数S・英語 | 文化・スポーツ | |
---|---|---|
算 数 | 120点(60分) | ― |
国 語 | 120点(60分) | 120点(60分) |
理 科 | 80点(40分) | ― |
社 会 | 80点(40分) | ― |
作 文 | ― | 80点(40分) |
合 計 | 400点(200分) | 200点(100分) |
高校卒業生:396名
東京大(現役) | 4 (4) |
---|---|
京都大(現役) | 14 (9) |
大阪大(現役) | 32(18) |
神戸大(現役) | 24(12) |
大阪市立大(現役) | 22(15) |
大阪府立大(現役) | 21(11) |
早稲田大(現役) | 13(12) |
---|---|
慶應義塾大(現役) | 15 (8) |
関西学院大(現役) | 40(22) |
関西大(現役) | 77(41) |
同志社大(現役) | 88(55) |
立命館大(現役) | 90(38) |
年 度 | 医志 | 英数Ⅰ・Ⅱ全体 | 英数Ⅱ | 英数Ⅰ | |||||||
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受験者 | 合格者 | 実質倍率 | 合格者最低点 | 受験者 | 合格者 | 実質倍率 | 合格者 | 合格者最低点 | 合格者 | 合格者最低点 | |
2019 | 502 | 82 | 6.12 | 271/400(67.8%) | 172 | 109 | 1.58 | 30(190) | 228/400(57.0%) | 79(150) | 190/400(47.5%) |
2020 | 547 | 93 | 5.88 | 299/400(74.8%) | 189 | 99 | 1.91 | 30(185) | 266/400(66.5%) | 69(178) | 230/400(57.5%) |
「英数Ⅱ・Ⅰ」合格者の( )内は「医志」からの回し合格者数 /「英数Ⅱ・Ⅰ」の実質倍率は、回し合格者数を除く
年 度 | 医志 | 英数S | 英数 | |||||||||
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受験者 | 合格者 | 実質倍率 | 合格者最低点 | 受験者 | 合格者 | 実質倍率 | 合格者最低点 | 受験者 | 合格者 | 実質倍率 | 合格者最低点 | |
2021 | 227 | 96 | 2.36 | 281/400(70.3%) | 155 | 57 | 2.72 | 264/400(66.0%) | 337 | 165 | 2.04 | 220/400(専願) 238/400(併願) |
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