従来の2日間入試が1日勝負となり、さらにはA・B日程という2度の受験チャンスが設定された。とはいえ、合格者数の総数はさほど変わらない。むしろ受験しやすくなったことで出願者数は増加し、昨年度は男女ともに約1.8倍であった実質倍率は、A日程で男子2.4倍、女子3.2倍にはね上がった。
また、B日程では男子4.0倍、女子6.5倍と、いずれの日程においても女子に厳しい入試だったと言える。
入試問題の変化としては、国語で出題される文章が2分野に増えたこと、問題と解答用紙が完全に分かれたこと、B日程の算数が難度・量ともに上がったことが挙げられる。
第一志望校を関西学院とする場合、難度が高くライバルも強いB日程を視野に入れた高い得点力を養う必要がある。
進学館では毎年「中学入試分析会」を開催しております。この動画は、各校入試解説の冒頭部分を収録したものです。
今年度の入試よりA・B日程ともに時間は60分、配点は200点となったが、問題の形式は例年通りであった。
大問1は計算が4問、大問2は一行問題が4~5問、大問3~6では途中の式や考え方も書き残すよう指示がある。問題数もA日程では変化なし。B日程で少し増えた程度であった。
テスト時間が10分長くなった学校側の意図は、問題数を増やすというのではなく、思考力やひらめきを要する難問が出されるというものであった。
過去の数年間と比べての難度は、A日程はやや難しく、B日程はとても難しかった。12年連続で出題されているグラフの問題は、A・B両日程で出された。立体図形の問題はA日程に、平面図形の問題はB日程に偏って出題された。B日程には「速さ」に関する重たい大問が2題続く厳しさと、1つの大問で小問が4問も設定される意外さが混在した。
第一志望校が関西学院であり、A・B両方の日程で出願する場合、難しいB日程でも得点できる算数力を養う必要がある。
昨年度とは形式が異なり、解答用紙と問題用紙に分かれた。また、A日程とB日程の両日程ともに、文章題2題と語句問題1題が出題された。試験時間が延びたものの、2つの文章を読まなくてはいけないため、素早く文章を読み進めることに慣れておきたい。
文章題における設問のタイプは例年通りで、抜き出し問題のほか、「できるだけ文中のことばを使って答えなさい」という条件がある問題も出題された。誤字・脱字のないように抜き出したり、答えの根拠となる部分を速やかに確定し、文末を整えてまとめたりする練習をしておく必要がある。
漢字の書き取りについては、両日程ともに合計15問出題されているので、確実に得点源にするためにも普段から漢字の練習が必要である。語句問題は、A日程は対義語、B日程は慣用句・ことわざが出題された。
これらはすべて過去の入試問題でもよく出題されている単元なので、知識分野については幅広く学習し、過去問でバランスよく練習しておく必要がある。
男子
A日程 | B日程 | |
---|---|---|
募集人数 | 65名 | 25名 |
志願者数 | 200名 | 292名 |
受験者数 | 189名 | 172名 |
合格者数 | 80名 | 43名 |
実質倍率 | 2.36倍 | 4.00倍 |
A日程 | B日程 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
算数 | 国語 | 理科 | 計 | 算数 | 国語 | 計 | |
受験者平均点 | 127/200 | 141/200 | 67/100 | 335/500 | 84/200 | 156/200 | 245/400 |
合格者平均点 | -/200 | -/200 | -/100 | -/500 | -/200 | -/200 | -/400 |
受験者最高点 | 192/200 | 182/200 | 93/100 | 452/500 | 174/200 | 193/200 | 343/400 |
合格者最低点 | -/200 | -/200 | -/100 | 355/500 | -/200 | -/200 | 280/400 |
女子
A日程 | B日程 | |
---|---|---|
募集人数 | 35名 | 15名 |
志願者数 | 156名 | 233名 |
受験者数 | 146名 | 155名 |
合格者数 | 46名 | 24名 |
実質倍率 | 3.17倍 | 6.46倍 |
A日程 | B日程 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
算数 | 国語 | 理科 | 計 | 算数 | 国語 | 計 | |
受験者平均点 | 123/200 | 153/200 | 66/100 | 342/500 | 96/200 | 167/200 | 269/400 |
合格者平均点 | -/200 | -/200 | -/100 | -/500 | -/200 | -/200 | -/400 |
受験者最高点 | 186/200 | 196/200 | 87/100 | 439/500 | 172/200 | 196/200 | 344/400 |
合格者最低点 | -/200 | -/200 | -/100 | 371/500 | -/200 | -/200 | 307/400 |
A日程 | B日程 | ||
---|---|---|---|
募集人数 | 男子 | 65名 | 25名 |
女子 | 35名 | 15名 | |
選抜方法 | 算・国・理・面 | 算・国 | |
出願期間 | 12/9 ~ 12/20・1/6 ~ 1/8 | ||
試験日程 | 1/18 | 1/21 | |
合格発表 | 1/19(掲示) | 1/22(掲示) |
A日程 | B日程 | |
---|---|---|
算 数 | 200点(60分) | 200点(60分) |
国 語 | 200点(60分) | 200点(60分) |
理 科 | 100点(45分) | ― |
合 計 | 500点(165分) | 400点(120分) |
高校卒業生:380名
商学部 | 70 | 理工学部 | 28 |
---|---|---|---|
経済学部 | 70 | 国際学部 | 25 |
法学部 | 21 | 文学部 | 24 |
社会学部 | 50 | 人間福祉学部 | 18 |
総合政策学部 | 28 | 教育学部 | 18 |
神学部 | 0 | 合計 | 352 |
大阪大(現役) | 2 (2) |
---|---|
早稲田大(現役) | 3 (3) |
慶應義塾大(現役) | 2 (2) |
年 度 | 男子 | 女子 | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
受験者 | 合格者 | 実質倍率 | 合格者最低点 | 受験者 | 合格者 | 実質倍率 | 合格者最低点 | ||
2018 | 171 | 99 | 1.73 | 323/500(64.6%) | 114 | 77 | 1.48 | 334/500(66.8%) | |
2019 | 189 | 104 | 1.82 | 332/500(66.4%) | 129 | 71 | 1.82 | 340/500(68.0%) | |
2020 | A日程 | 189 | 80 | 2.36 | 355/500(71.0%) | 146 | 46 | 3.17 | 371/500(74.2%) |
B日程 | 172 | 43 | 4.00 | 280/400(70.0%) | 155 | 24 | 6.46 | 307/400(76.8%) |
2日間1日程→A日程1日およびB日程1日の2日程
男子の募集人数:95名→A日程65名+B日程25名
女子の募集人数:45名→A日程35名+B日程15名
両日程に出願し受験した者には、B日程に10点を加算
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