3科・4科選択入試2年目となった今年度は、A日程で実質倍率が1.48倍となり、昨年度の1.56倍から少し減少した。そしてB日程は1.90倍と、過去5年間で最も広き門となった。
合格者最低点はA日程で204点(360点満点)となり、昨年度からは少し低くなったが、ここ2年は「取るべき問題をきっちりと取りきる確実性」がより求められる入試となっていると言えよう。
各科目の入試問題を見ると、地道に調べ上げる問題が増えた算数、抜き出し問題の数が増え迅速な処理力が求められた国語でやや難化したが、生物の出題が目立った理科、資料問題が多く出された社会は例年通りの難度であった。
各科目とも、難問の取捨選択やどの大問から取り組むかも得点に大きく関わってくるので、過去問や類似の演習で感覚を養っておきたい。
問題用紙3枚で、考え方や式も同じ用紙に書き込む形式は例年通りである。
大問1の小問集合では、計算問題が2題出題された(昨年度までは1題)。大問2以降は、平面図形・立体図形・速さ・数に関する問題など様々な単元からバランスよく出題された。
合格点を獲得するためには、苦手な単元を作らないことと、典型的な問題に必ず正解する確実性が求められる。今回はB日程でのみ出題された、グラフを読み取る問題の対策も引き続き入念に行いたい。日頃の学習においても、式や考え方を書いて問題に取り組み、単位のミスなど細かな部分にも注意を払って着実に得点を積み重ねることを意識したい。
今年度の試験も前年度同様、A・B日程ともに論理的文章と文学的文章が1題ずつ出題されている。A日程では知識問題の出題数が減り、ここ3年ほど出題が続いていた「言葉の意味を問う問題」が出題されなかった。
B日程では、例年出題されていた150字程度の記述が今年度は出題されていない。これによって、全体的な記述量が例年と比べ少なくなっている。
また、例年同様、一読しただけでは意味のつかみづらい文章も出題されており、深い読み込みが求められる。例年、両日程で字数の長い抜き出しが多く出題されるので、本文をすばやく読み取り、答えを正確に抜き出す練習を積むことが大切である。
昨年度から算国理の3科選択が可能となり、結果それまで極めて難解だった社会の平均点が大きく上昇した。
今年度も、見た目は統計や資料を多用した「神戸海星らしさ」を残しつつも、難度としては取り組みやすいものだったと言うことができる。
差がつく地理では、大問1に見られる統計の読み取りや大問2の世界地理に関する知識が頻出なので、過去問で慣れておきたい。
歴史は標準的なレベルなので、テキストの太字事項は確実におさえておく必要がある。公民では「SDGs」や「ハラール」に関する出題がなされた。日ごろから世の中で起きている事象に意識を向けて、学習を進めていきたい。
募集人数 | 100名 |
---|---|
志願者数 | 153名 |
受験者数 | 144名 |
合格者数 | 97名 |
実質倍率 | 1.48倍 |
算 数 | 国 語 | 理 科 | 社 会 | 計 | |
---|---|---|---|---|---|
受験者平均点 | 53.4/100 | 63.3/100 | 51.5/80 | 53.1/80 | 219.7/360 |
合格者平均点 | 60.4/100 | 68.8/100 | 55.2/80 | 55.2/80 | 240.0/360 |
合格者最高点 | 96/100 | 89/100 | 71/80 | 73/80 | 290.6/360 |
合格者最低点 | -/100 | -/100 | -/80 | -/80 | 204/360 |
募集人数 | 20名 |
---|---|
志願者数 | 104名 |
受験者数 | 99名 |
合格者数 | 52名 |
実質倍率 | 1.90倍 |
算 数 | 国 語 | 計 | |
---|---|---|---|
受験者平均点 | 60.8/100 | 62.1/100 | 122.9/200 |
合格者平均点 | 69.5/100 | 69.7/100 | 139.2/200 |
合格者最高点 | 90/100 | 94/100 | 180/200 |
合格者最低点 | -/100 | -/100 | 118/200 |
A日程 | B日程 | |
---|---|---|
募集人数 | 100名 | 20名 |
選抜方法 | 算・国・理(・社) | 算・国 |
出願期間 | 12/20~ 1/13 | |
試験日程 | 1/18 | 1/19 |
合格発表 | 1/20(掲示) |
A日程 | B日程 | |
---|---|---|
算 数 | 100点(50分) | 100点(50分) |
国 語 | 100点(50分) | 100点(50分) |
理 科 | 80点(40分) | ― |
社 会 | 80点(40分) | ― |
合 計 | 360点(180分) | 200点(100分) |
高校卒業生:139名
東京大(現役) | 2 (1) |
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京都大(現役) | 3 (2) |
大阪大(現役) | 11 (8) |
神戸大(現役) | 13(11) |
大阪市立大(現役 | 3 (3) |
大阪府立大(現役) | 3 (3) |
早稲田大(現役) | 8 (2) |
---|---|
慶應義塾大(現役) | 4 (3) |
関西学院大(現役) | 60(57) |
関西大(現役) | 19(18) |
同志社大(現役) | 42(39) |
立命館大(現役) | 28(22) |
年 度 | A日程 | B日程 | ||||||
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受験者 | 合格者 | 実質倍率 | 合格者最低点 | 受験者 | 合格者 | 実質倍率 | 合格者最低点 | |
2016 | 150 | 106 | 1.42 | 165/360(45.8%) | 100 | 44 | 2.27 | 108/200(54.0%) |
2017 | 117 | 99 | 1.18 | 173/360(48.1%) | 92 | 33 | 2.79 | 111/200(55.5%) |
2018 | 124 | 103 | 1.20 | 168/360(46.7%) | 85 | 41 | 2.07 | 117/200(58.5%) |
2019 | 156 | 100 | 1.56 | 218.6/360(60.7%) | 117 | 43 | 2.72 | 145/200(72.5%) |
2020 | 144 | 97 | 1.48 | 204/360(56.7%) | 99 | 52 | 1.90 | 118/200(59.0%) |
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