三田学園中学校 入試分析 2020年度

前期A日程・前期B日程はともに論説文1題・物語文1題が出題された。
全体を通して文章量が多く、しっかりと考えた上で必要なポイントをまとめきる必要がある問題も多かった。

また、昨年度の前期A日程では、漢字語句文法単元の大問数が減少したが、今年度は再び大問数が増加した。言葉をしっかり使いこなせているかどうかや設問文の内容を正確に理解できているかが問われており、普段からそういった点を意識しながら学習できていたかどうかが合否に影響したと考えられる。

設問文の指示内容や設問中のヒントを正確に読み取る力を日頃から鍛えておくことが重要である。（後期日程の問題は非公表）

1. 出題内容
   化学・生物・地学からそれぞれ2題ずつ、物理からの出題は1題であった。小問数は昨年度と同様生物が最も多く、昨年度から減少した物理は今年度も出題数の割合は最も少なかった。
2. 昨年までとの比較
   昨年度と同様、基本的な知識を問うものが多く、受験者平均点は男子がやや上昇、女子は大幅に上昇した。大問1の生物は、実験の条件から結果を示すグラフを選ばせる思考問題であり、受験生は苦戦したものと推測できる。
3. 対策
   思考力を要する出題も見られるが、知識問題も多く出題される。問題を解くことで知識を定着する練習と、物理・化学の計算練習を徹底して行っておくことが大切である。

例年通り、問題の約半数が歴史分野からの出題であった。大問1～4では縄文時代から昭和時代にかけての歴史がまんべんなく出題されている。
大問4ではグラフを多用した地理、大問5・6では頻出の正誤問題と国際組織の略称を中心とした公民が出題された。「オリンピック」・「訪日外国人」といった問題も出題されているため、時事に関連する社会知識はしっかりおさえておきたい。
ここ数年必ず出題されている記述は、「高原野菜」について問う基本的なものも、時事内容について問う思考力を必要とするものも出題された。対策として、歴史を中心に、地理・公民の基本を強化することが大切である。