京都をはじめ、大阪、兵庫などからも受験生が集まる難関校である。志願者数・受験者数について、男子は昨年度と大きな変化はなかったが、女子は40名ほど減った。そのため女子の実質倍率は近5年で一番低いものとなった。
2020年度の問題は、全体的に昨年度よりも易しくなっており、3教科型・4教科型の合格者平均点はともに25点以上も上がった。合格者最低点が男女の専願・併願ともに2016年度以降で一番高い点数となったので、来年度は問題の難化が予想される。
対策としては、年度・科目で難度が変わることがあるので、バランスのよい学習を心がけること、また洛南高附属特有の出題傾向もあることから、過去問を使った学習もできるだけたくさんしておくようにしたい。
計算問題がはじめに5問出題される。工夫できるものが多いが、その工夫をいかにするかを考えさせられる問題である。単純な計算ではないため、計算練習も必要だが数に関する知識も身に付けておきたい。
立体の切断に関係する問題や速さ、数と規則性に関する問題などが頻出の単元で、今年度も出題されている。
洛南高附属の算数対策としては頻出の単元が決まっているため、テキスト等で繰り返し学習するとともに、過去問の演習をすることが有効である。
処理力を高めるとともに、出題単元・出題レベル・長い試験時間に慣れるためにも、少なくとも5年分以上、過去問を繰り返し解いて練習しておきたい。
随筆文、物語文、論説文がそれぞれ1題ずつ出題され、形式に変更はなかった。設問は、記号・抜き出し・記述がすべて出題されている。そのため、様々な種類の文章・設問に対応できるように、バランスよく力をつけていく必要がある。
また、文章題の中に語句・文法問題がふくまれているのも洛南高附属の大きな特徴である。今年度も、四字熟語や慣用句、外来語、助詞の識別など、難度の高いものが多かった。
受験生には、これらの問題を文章読解と同時並行で処理していく力が求められる。時間配分等の確認もふくめて、過去問での対策が必須の学校だと言える。
例年通り、大問3題、小問数50問程度の構成であった。歴史と公民は解きやすい問題が中心であったが、地理は難度の高い問題が随所にみられた。
昨年度同様、歴史→公民→地理の順に解きやすかったことから、歴史と公民でいかに得点できるかがかぎとなる。
対策として、歴史は例年出題される世界史(今年度はイタリアのルネサンス開始)に備えて、日本と世界の歴史をつなげて覚えること、時代ごとの特徴と背景をおさえることが重要になる。
公民は普段からニュースに関心を持ち、公民の知識と関連させて時事用語をおさえることが大切である。地理では「なぜそうなるのか」を考えた学習をすることが難問に対応できるようになるポイントとなる。
男子 | 女子 | |
---|---|---|
募集人数 | 280名 | |
志願者数 | 612名 | 256名 |
受験者数 | 536名 | 248名 |
合格者数 | 219名 | 75名 |
実質倍率 | 2.45倍 | 3.31倍 |
算 数 | 国 語 | 理 科 | 社 会 | 計 | ||
---|---|---|---|---|---|---|
受験者平均点 | -/150 | -/150 | -/100 | -/100 | -/400 | |
合格者 平均点 |
3教科型 | 119.2/150 | 96.8/150 | 62.5/100 | - | 278.4/400 |
4教科型 | 110.1/150 | 98.2/150 | 55.0/100 | 77.2/100 | 274.8/400 | |
合格者最高点 | 150/150 | 126/150 | 81/100 | 92/100 | 331/400 | |
合格者最低点 | 84/150 | 61/150 | 32/100 | 52/100 | 専願男子 236/400 | |
専願女子 268/400 | ||||||
併願 281/400 |
募集人数 | 280名 |
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選抜方法 | 算・国・理(・社) |
出願期間 | 12/16 ~ 12/20 |
試験日程 | 1/20 |
合格発表 | 1/22(web) |
3教科型 | 4教科型 | |
---|---|---|
算 数 | 150点 (70分) | 150点 (70分) |
国 語 | 150点 (60分) | 150点 (60分) |
理 科 | 100点 (45分) | 50点 (45分) |
社 会 | ― | 50点 (45分) |
合 計 | 400点(175分) | 400点(220分) |
高校卒業生:456名
東京大(現役) | 13(10) |
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京都大(現役) | 64(43) |
大阪大(現役) | 28(16) |
神戸大(現役) | 16(10) |
大阪市立大(現役) | 10 (7) |
大阪府立大(現役) | 8 (2) |
早稲田大(現役) | 28(19) |
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慶應義塾大(現役) | 29(11) |
関西学院大(現役) | 26(16) |
関西大(現役) | 55(32) |
同志社大(現役) | 99(44) |
立命館大(現役) | 129(53) |
年 度 | 男子 | 女子 | |||||||
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受験者 | 合格者 | 実質倍率 | 合格者最低点 | 受験者 | 合格者 | 実質倍率 | 合格者最低点 | ||
2016 | 専願 | 552 | 246 | 2.24 | 212/400(53.0%) | 235 | 69 | 3.41 | 246/400(61.5%) |
併願 | 263/400(65.8%) | 263/400(65.8%) | |||||||
2017 | 専願 | 538 | 240 | 2.24 | 211/400(52.8%) | 245 | 72 | 3.40 | 244/400(61.0%) |
併願 | 254/400(63.5%) | 254/400(63.5%) | |||||||
2018 | 専願 | 551 | 210 | 2.62 | 209/400(52.3%) | 254 | 71 | 3.58 | 232/400(58.0%) |
併願 | 256/400(64.0%) | 256/400(64.0%) | |||||||
2019 | 専願 | 533 | 208 | 2.56 | 201/400(50.3%) | 286 | 79 | 3.62 | 240/400(60.0%) |
併願 | 255/400(63.8%) | 255/400(63.8%) | |||||||
2020 | 専願 | 536 | 219 | 2.45 | 236/400(59.0%) | 248 | 75 | 3.31 | 268/400(67.0%) |
併願 | 281/400(70.3%) | 281/400(70.3%) |
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