大阪星光学院中学校 入試分析 2020年度

文学的文章1題、論理的文章1題と知識問題1題という形式面での変更はない。文学的文章は主人公が友達との価値観の違いに気付くという内容なので、受験生にとっては読み取りやすかったと思われる。

論理的文章は携帯メールやツイッターが思考の断片化を促進するという現代批判の内容であり、例年通りの難度であった。知識問題は俳句の空欄にあてはまる言葉を選ぶ問題であった。

要点や心情をしっかり読み取る読解力、漢字や語句だけでなく様々な問題に対応できる豊富な知識力が必須である。また、80字や100字などの長めの記述問題が出題されるので、読み取った内容をまとめる記述力も要求される。

1. 出題内容
   例年通り、物理・化学・生物・地学の各分野から1題ずつ出題された。小問数は40問で80点の配点は変化がなかった。
2. 昨年までとの比較
   今年度も合格者平均点は7割を超えている。また、社会よりも低い結果となった。生物と物理で、与えられた条件から考察する問題が出題されたため、解くのに時間を要する問題であった。
3. 対策
   例年、合格者平均点が高く、7割を切ることはほぼない。難関レベルの問題を確実に取りきる力が必要である。特に物理と化学は計算問題が出題される可能性が高いので演習が必要である。

ここ数年の形式通り、2つの大問を中心として構成されていた。地理分野と歴史分野については、知識を問う問題、データを分析する問題、正誤を判断する問題などがバランスよく出題され、総合力が問われる問題となっている。

公民分野の出題は少ないが、最近は、大阪星光の特徴である学校教科書問題に加えて、社会常識的な問題もよく出題されているので、机の上の勉強だけではなく、「社会を知る」視点を持ち続けておくことが必要である。知識だけを覚えるような勉強ではなく、背景や因果関係などにも目を向け、何事も貪欲に吸収しようとする態度が大切である。