昨年度と受験者数を比較すると、前期A187名→160名、前期B483名→334名、後期280名→238名と、どの日程も減少した。原因の一つとして考えられるのが、昨年度からの大きな変更点として事前に伝えられていた、新傾向問題の出題である。
前期Aでは記述問題の増加に加え図表を読み解く問題が、前期Bでは論理的な判断力を測定するための短めの問題が、後期では日本語のリスニング問題が出題された。
論述形式の問題は、多くの受験生が苦手としているため、受験者数の減少に関係があると思われる。
論述形式の問題は今後増えてくることが予想されるため、受験生には万全の準備が求められる。特に大学入試改革を見据えた、本質をとらえた学習に力を入れてほしい。
今年度は解答用紙の様式が横長に変更となったが、出題数は例年通り20問で構成されていた。
難度は標準的なものが多く、算数の合格者平均点も7割から8割であることから、各問題を丁寧に解き、正答を積み重ねていくことが求められている。
平面図形と比に関する問題や場合の数、規則性は今年度も多く出題されていることから、日頃より問題演習を通して該当単元に対する自信をつけてもらいたい。
基本問題や標準問題を中心にまんべんなく解いて、確実な得点力を養うことも大切である。その際にノートに条件を整理しながら場合分けを行ったり、図中から相似を見抜くことを意識したりすると、より効果的である。
前期AB・後期日程いずれでも、論理的文章と文学的文章が1題ずつ出題された。今年度最大のトピックとしては、大学入試改革を見据えた新傾向の問題がそれぞれの日程で違うパターンの問題が出題されたことである。
前期Aではポスターを見て設問に答える問題が、前期Bでは短い説明文から読み取れる内容として正しいものを答える問題が、後期では日本語リスニングの問題が出題された。
ただ読解のテクニックだけを身につけているかどうかだけではなく、総合的な国語の力や論理的に考える力があるかどうかも試された入試となった。日ごろの学習も軽んじないことが肝要である。
小問数は例年同様30問程度で、昨年度に引き続き各分野からまんべんなく出題される形式であった。
歴史分野では、ニュースとなった出来事から大問を作成する形式が継承されており、今年度のテーマは「世界遺産」であった。日頃からニュースに関心を持ちつつ、それに関連する歴史の基礎知識をおさえておくことが重要であるといえる。
今年度の入試問題では、グラフや図表などの読み取り問題の出題は少なく、正誤判断などで正確に知識を把握しているかを問うような問題がみられた。日頃から基本知識を単純に暗記するのではなく、様々な知識を関連させて学習することを心掛けたい。
前期A | 前期B | 後期 | |
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募集人数 | 150名 | 30名 | |
志願者数 | 168名 | 344名 | 251名 |
受験者数 | 160名 | 334名 | 238名 |
合格者数 | 128名 | 250名 | 133名 |
実質倍率 | 1.25倍 | 1.34倍 | 1.79倍 |
前期A | 前期B | 後期 | ||||||||||
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算 数 | 国 語 | 理 科 | 社 会 | 計 | 算 数 | 国 語 | 計 | 算 数 | 国 語 | 計 | ||
受験者平均点 | -/120 | -/120 | -/60 | -/60 | -/360 | -/120 | -/120 | -/240 | -/120 | -/120 | -/240 | |
合格者平均点 | 88.2 /120 | 79.8 /120 | 37.5 /60 | 39.8 /60 | 256.0 /360 | 90.9 /120 | 100.2 /120 | 191.1 /240 | 105.8 /120 | 99.2 /120 | 205.0 /240 | |
受験者最高点 | -/120 | -/120 | -/60 | -/60 | 313.2 /360 | -/120 | -/120 | 232 /240 | -/120 | -/120 | 240 /240 | |
合格者 最低点 |
男子 | -/120 | -/120 | -/60 | -/60 | 210 /360 | -/120 | -/120 | 153 /240 | -/120 | -/120 | 175 /240 |
女子 | 210 /360 | 161 /240 | 188 /240 |
前期A | 前期B | 後期 | |||||||||||||||
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募集人数 | 150名 | 30名 | |||||||||||||||
選抜方法 | 算・国・理・社 | 算・国 | |||||||||||||||
出願期間 | 12/16 ~ 1/14 | ||||||||||||||||
試験日程 | 1/18 | 1/18午後 | 1/19 | ||||||||||||||
合格発表 | 1/19(web) | 1/20(web) |
前期A | 前期B・後期 | ||||||||||||
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算 数 | 120点(60分) | 120点(60分) | |||||||||||
国 語 | 120点(60分) | 120点(60分) | |||||||||||
理 科 | 60点(30分) | - | |||||||||||
社 会 | 60点(30分) | - | |||||||||||
合 計 | 360点(180分) | 240点(120分) |
高校卒業生:175名
東京大 | ― |
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京都大(現役) | 3 (3) |
大阪大(現役) | 16(12) |
神戸大(現役) | 10 (9) |
大阪市立大(現役) | 5 (4) |
大阪府立大(現役) | 4 (2) |
早稲田大(現役) | 1 (1) |
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慶應義塾大(現役) | 2 (1) |
関西学院大(現役) | 41(37) |
関西大(現役) | 57(42) |
同志社大(現役) | 42(23) |
立命館大(現役) | 60(38) |
年 度 | 合計 | 男子 | 女子 | |||
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受験者 | 合格者 | 実質倍率 | 合格者最低点 | 合格者最低点 | ||
前期A | 2018 | 173 | 143 | 1.21 | 218/360(60.6%) | 234/360(65.0%) |
2019 | 187 | 142 | 1.32 | 210/360(58.3%) | 218.4/360(60.7%) | |
2020 | 160 | 128 | 1.25 | 210/360(58.3%) | 210/360(58.3%) | |
前期B | 2018 | 392 | 310 | 1.26 | 149/240(62.1%) | 155/240(64.6%) |
2019 | 483 | 294 | 1.64 | 137/240(57.1%) | 147/240(61.3%) | |
2020 | 334 | 250 | 1.34 | 153/240(63.8%) | 161/240(67.1%) | |
後期 | 2018 | 279 | 205 | 1.36 | 135/240(56.3%) | 145/240(60.4%) |
2019 | 280 | 148 | 1.89 | 159/240(66.3%) | 167/240(69.6%) | |
2020 | 238 | 133 | 1.79 | 175/240(72.9%) | 188/240(78.3%) |
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