A方式の実質倍率:男子1.5倍(昨年1.45倍)・女子1.7倍(昨年1.41倍)。男子はここ4年間にわたり倍率を上げ続けており、女子はここ5年間で2番目の高倍率となった。B方式の実質倍率:男子2.8倍(昨年4.80倍)・女子3.5倍(昨年4.00倍)。昨年の倍率の高さを受けて受験者数が減った結果、倍率も落ち着いたと考えられる。
。しかし、今年の倍率を受けて次年度のB方式は倍率が高くなることが予想されるので、啓明学院が第一志望校ならばA方式で合格しておきたい。そのためには、各科目の対策はもちろんのこと、保護者同伴面接の練習にも時間を費やし、「平常心」をもって受験に挑むことができるかが重要となる。
A方式は過去の特徴的なリード文から始まるものとは違い、今年度もオーソドックスな形式であった。
出題分野は、計算・小問集合・速さとグラフ・図形の移動・回転体(A方式)、計算・文章題・数列・速さとグラフ・角速度の問題・水量の問題(B方式)であった。A方式は直近の入試と同じ傾向で、B方式は図形的な要素を持つ速さが増えた分、シンプルな平面図形が減った。
難易度に関してはA方式もB方式も例年通りであった。ABともに、解答用紙に途中式を書かなければいけない問題が多くを占めており、普段の学習から式・図・グラフなどの解き方を残すことを意識したい。また、「図形の移動」と「途中まで書かれたグラフを完成させる問題」が毎年出題されているため、これらの対策は必須である。丁寧に作図する力と正確にグラフを読み取る力を磨いておく必要がある。
方針の立ちやすい頻出単元の基礎的な問題が多いため、普段から基礎を徹底して仕上げておくことと直前の過去問演習が効果的である。
A方式・B方式ともに、例年通り物語文が1題出題された。両方式とも文章内容は基本的なものとなっており、設問は記号問題よりも記述問題の割合が多かった。
記述問題に関しては、字数の指定がないものも出題されているので、設問文から何を問われているのかを的確に判断し、解答欄の大きさから書く分量を判断することが求められる。また、知識問題について、A方式では慣用句に関する問題が例年出題されていて、B方式では知識問題がひとつの大問として独立して出題されているので、豊富な語彙力を身につけておく必要があるといえる。
啓明学院の特徴ともいえる、自分の意見を書く自由作文については、A方式では50字、B方式では400字のものが出題された。A方式の作文は、自分の意見を明示し、簡潔にまとめる必要のあるものである。B方式の作文に対応するためには、原稿用紙の使い方を確認したうえで、自分の体験と自分の考えをまとめ、わかりやすく表現する練習をしなければならない。
男子
A方式 | B方式 | |
---|---|---|
募集人数 | 65名 | 15名 |
志願者数 | 112名 | 127名 |
受験者数 | 105名 | 42名 |
合格者数 | 70名 | 15名 |
実質倍率 | 1.50倍 | 2.80倍 |
A方式 | B方式 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
算 数 | 国 語 | 理 科 | 計 | 算 数 | 国 語 | 計 | |
受験者平均点 | -/100 | -/100 | -/50 | -/250 | -/100 | -/100 | -/200 |
合格者平均点 | -/100 | -/100 | -/50 | -/250 | -/100 | -/100 | -/200 |
受験者最高点 | 96/100 | 94/100 | 42/50 | 217/250 | 100/100 | 78/100 | 172/200 |
合格者最低点 | -/100 | -/100 | -/50 | 152/250 | -/100 | -/100 | 139/200 |
女子
A方式 | B方式 | |
---|---|---|
募集人数 | 65名 | 15名 |
志願者数 | 160名 | 164名 |
受験者数 | 150名 | 53名 |
合格者数 | 88名 | 15名 |
実質倍率 | 1.70倍 | 3.53倍 |
A方式 | B方式 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
算 数 | 国 語 | 理 科 | 計 | 算 数 | 国 語 | 計 | |
受験者平均点 | -/100 | -/100 | -/50 | -/250 | -/100 | -/100 | -/200 |
合格者平均点 | -/100 | -/100 | -/50 | -/250 | -/100 | -/100 | -/200 |
受験者最高点 | 97/100 | 97/100 | 42/50 | 220/250 | 88/100 | 87/100 | 174/200 |
合格者最低点 | -/100 | -/100 | -/50 | 164/250 | -/100 | -/100 | 147/200 |
A方式 | B方式 | |
---|---|---|
募集人数 | 130名 | 30名 |
選抜方法 | 算・国・理・面接 | 算・国(作文含む)・面接 |
出願期間 | 11/21~1/4 | |
試験日程 | 1/14 | 1/16 |
合格発表 | 1/15(掲示・Web) | 1/17(掲示・Web) |
A方式 | B方式 | |
---|---|---|
算 数 | 100点(50分) | 100点(60分) |
国 語 | 100点(50分) | 100点(60分) |
理 科 | 50点(30分) | ― |
合 計 | 250点(130分) | 200点(120分) |
高校卒業生:244名
商学部 | 36 | 神学部 | 0 |
---|---|---|---|
経済学部 | 34 | 理学部 | 1 |
法学部 | 22 | 工学部 | 4 |
社会学部 | 36 | 国際学部 | 17 |
総合政策学部 | 8 | 文学部 | 23 |
人間福祉学部 | 15 | 教育学部 | 18 |
生命環境学部 | 4 | 建築部 | 5 |
合計 | 223 |
慶應義塾大(現役) | 1(1) |
---|---|
同志社大 | 1 |
立命館大 | 1 |
年度 | A方式 | B方式 | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
受験者 | 合格者 | 実質倍率 | 合格者最低点 | 受験者 | 合格者 | 実質倍率 | 合格者最低点 | ||
男子 | 2019 | 92 | 69 | 1.33 | 167/250(66.8%) | 83 | 28 | 2.96 | 144/200(72.0%) |
2020 | 101 | 76 | 1.33 | 149/250(59.6%) | 46 | 15 | 3.07 | 135/200(67.5%) | |
2021 | 87 | 61 | 1.43 | 141/250(56.4%) | 48 | 16 | 3.00 | 147/200(73.5%) | |
2022 | 109 | 75 | 1.45 | 157/250(62.8%) | 72 | 15 | 4.80 | 162/200(81.0%) | |
2023 | 105 | 70 | 1.50 | 152/250(60.8%) | 42 | 15 | 2.80 | 139/200(69.5%) | |
女子 | 2019 | 151 | 75 | 2.01 | 182/250(72.8%) | 116 | 33 | 3.52 | 148/200(74.0%) |
2020 | 119 | 78 | 1.53 | 162/250(64.8%) | 56 | 15 | 3.73 | 147/200(73.5%) | |
2021 | 149 | 89 | 1.67 | 156/250(62.4%) | 89 | 21 | 4.24 | 168/200(84.0%) | |
2022 | 116 | 82 | 1.41 | 168/250(67.2%) | 60 | 15 | 4.00 | 157/200(78.5%) | |
2023 | 150 | 88 | 1.70 | 164/250(65.6%) | 53 | 15 | 3.53 | 147/200(73.5%) |
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