大阪星光学院中学校 入試分析 2023年度

今年度も例年通りの問題構成であった。大問1は文学的文章、大問2は論理的文章、大問3は知識問題である。大問1・2では、記号問題や記述問題を中心に、漢字の問題、語句の意味を問う問題などが出題される

難度が高いのは記述問題で、制限字数100字前後の記述字数の多い問題が出題される。人物の心情や文章の要点などを読み取り、内容をまとめてわかりやすく表現する力が求められる。大問3は、今年度は慣用句の問題であった。ことわざ、慣用句、対義語、四字熟語、俳句など、さまざまな分野から出題されるので、かたよることなく知識を身につけておく必要がある。

1. 出題内容
   例年通り、物理・化学・生物・地学の各分野から1題ずつだった。小問数は38問で80点の配点である。
2. 昨年までとの比較
   合格者平均点が昨年より約10点も下がり、受験生にとっては例年より取り組みにくい問題であった。一昨年、昨年と合格者平均点が8割と非常に高かったため、今年度は各分野で、解くのに時間がかかる計算問題を増やし、平均点を下げようとした意図がうかがえる出題であった。
3. 対策
   難関レベルの問題を確実に得点する力が求められる。特に物理の電流と力学、化学の水溶液、気体の発生の計算問題が頻出の単元なので、演習が必要である。

大問1で地理、大問2で歴史、そして公民やくらしに関わる問題が途中で出題されていくという形式は例年通りであった。

ここ数年は問題の難化が進んでおり、それは1つの問題を解くのに複数の知識が必要となる問題や、くらしに関わる問題が多く出題されていることに原因があると考えられる。

特にくらしに関わる問題は、時事的なニュース用語や学校教科書などから出題されることが多く、参考書だけによらない広い視野が求め られる。

塾だけの学習ではなく、普段から学校における勉強や時事的な話題にもしっかりと目を向け、貪欲に知識を吸収しておくという心構えが必要となる。