甲南中学校 入試分析 2023年度

Ⅰ期午前ａ…論説文1題・知識問題2題。Ⅰ期午後…論説文1題・知識問題2題。Ⅱ期…物語文1題・論説文1題・知識問題1題。Ⅲ期…物語文1題・作文1題。昨年度と異なり、Ⅱ期以外の日程で文章題が1題のみの出題となっており、全体的に問題数が減少していた。Ⅲ期では、昨年度、文章題の中で出題されていた作文形式の問題が、独立した問題として出題された。

記述問題は、字数指定のない問題が複数出題されたが、例年、字数指定のある問題も出題される。設問中の条件に注意して要点をまとめる練習に日頃から取り組み、字数指定のない問題では解答欄の大きさから書くべき分量を考える練習を積んでおきたい。

例年通り、韻文への理解を問う問題が出題されたので、俳句や短歌の基礎知識の確認が必要だ。また文学史に関する問題も出題されることが多いので、著名な文学作品の作者やあらすじにも触れておきたい。知識問題は、出題傾向が多岐にわたるため、幅広い国語の知識と豊富な語彙力が必須である。

1. 出題内容
   午前入試はＢ4縦長3枚の形式で、物理・化学・生物・地学が各1題ずつであった。午後入試については、例年はＢ4縦長2枚であったが、今年はＢ4縦長3枚であった。前期・後期ともに物理は例年どおり難度の高い問題が出題された。
2. 昨年までとの比較
   記述問題の割合が高く、理由を答えさせる問題が多いのは例年通りである。内容自体は学校教科書レベルで、比較的答えやすいものが多い。化学では、実験結果を予想し、図に書きこむ問題が出題されていた。
3. 対策
   例年よく出題されるのは、「文章で答える」「イラストをかく」「グラフをかく」問題である。午前入試は、学校教科書レベルから大きく逸脱することはないので、基本レベルをしっかり押さえておけば高得点を狙える。午後入試は、一転、中学教科書内容や自分で分析する力が必要とされる問題が出題されるので、問題や実験内容をよく読み考える力を身につけて臨む必要がある。