2021年入試ではA日程が過去5年で最も少ない受験者となったが、2023年入試では受験者を増やし六甲中の人気復活か、と思わせるものになった。
入試問題を見るとA日程でこれまで難しすぎるところがあった算数が受験生のレベルに合わせたものになり、実力を出しやすい問題になった。すっかり定着した算数の記述は「台形の面積の公式の説明」であった。公式の丸暗記ではなく、小学校の教科書レベルとはいえ、公式の意味を理解しているかどうかを求められるものであった。
B日程は神大附属との掛け持ち受験が可能であるので高いレベルの受験生が増えたと思われる。今後もB日程での合格には高いレベルが求められるであろう。
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A日程…1番は計算、2~6番は答えのみ記入、7~9番は途中の式や考え方を書く大問形式という例年通りの形式。5年目に突入した記述問題は、空所補充と理由説明という形式で2021年度と同じタイプであった。例年に比べると1枚目にテキストで見たことのあるような問題が並び、取り組みやすかった。反面、2枚目の大問では「影」という手が出にくいテーマからの出題もあり、記述問題の題材となった問題も答えにくくなっていた。受験者平均点は70.2点と5割を切っており、問題の取捨選択が重要。
B日程…形式はA日程と同じだが、記述式の問題はなし。受験者平均点は81.8点とA日程に比べると例年高くなる。「3量のつるかめ算」「立方体の切断」など、難関校で出題される王道のテーマが目立った。1枚目の平面図形で過去の入試で出題された図形が、高いレベルに改題されて出題されていた。この傾向が続くなら、過去問の中で平面図形などは繰り返し解く価値がある。
A日程:論説文・物語文・漢字の書き取り問題という問題構成は今年度も踏襲された。一方で、論説文において互いに内容の連関する二つの異なる文章が一つの大問の中で出題されたのは、2020年A日程以来であった。10字~20字程度の短い記述問題が主体であるが、80字程度の記述問題や記号問題まで、まんべんなく出題されている。一方、多くの学校でよく見られる抜き出し問題は、あまり出題されない点が特徴である。
B日程:論説文・物語文・漢字の書き取り問題・ことばの知識問題(「なく」で終わる副詞)が出題された。論説文は、若年層の問題点を「親ガチャ」・「コミュ障」といったことばの出現と絡めて論じる、近年の世相を反映させた文章であった。両日程に共通して、一読して文章の要旨や主題を正確に理解できる読解力、指定字数を手がかりに必要要素を抽出し、それを論理的に再構築してまとめる記述力が求められる。小手先のテクニックでは太刀打ちできない、骨太の国語力が試されている。
募集人数 | 145名 |
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志願者数 | 303名 |
受験者数 | 283名 |
合格者数 | 161名 |
実質倍率 | 1.76倍 |
算 数 | 国 語 | 理 科 | 計 | |
---|---|---|---|---|
受験者平均点 | 70.2/150 | 88.4/150 | 62.8/100 | 221.4/400 |
合格者平均点 | 87.1/150 | 96.5/150 | 69.6/100 | 253.1/400 |
受験者最高点 | 143/150 | 127/150 | 96/100 | 360/400 |
合格者最低点 | -/150 | -/150 | -/100 | 213/400 |
募集人数 | 40名 |
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志願者数 | 595名 |
受験者数 | 294名 |
合格者数 | 174名 |
実質倍率 | 1.69倍 |
算 数 | 国 語 | 計 | |
---|---|---|---|
受験者平均点 | 81.8/150 | 80.5/150 | 162.4/300 |
合格者平均点 | 105.7/150 | 90.8/150 | 196.4/300 |
受験者最高点 | 150/150 | 122/150 | 262/300 |
合格者最低点 | -/150 | -/150 | 154/300 |
A日程 | B日程 | |
---|---|---|
募集人数 | 145名 | 40名 |
選抜方法 | 算・国・理 | 算・国 |
出願期間 | 12/16~1/6 | |
試験日程 | 1/14 | 1/17 |
合格発表 | 1/15(web) | 1/18(web) |
A日程 | B日程 | |
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算 数 | 150点(60分) | 150点(60分) |
国 語 | 150点(60分) | 150点(60分) |
理 科 | 100点(50分) | ― |
合 計 | 400点(170分) | 300点(120分) |
東京大(現役) | 1 (1) |
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京都大(現役) | 14(9) |
大阪大(現役) | 25(20) |
神戸大(現役) | 13(10) |
大阪公立大(現役) | 13(7) |
早稲田大(現役) | 10(5) |
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慶應義塾大(現役) | 11(4) |
関西学院大(現役) | 43(22) |
関西大(現役) | 22(13) |
同志社大(現役) | 87(49) |
立命館大(現役) | 30(21) |
年 度 | A日程 | B日程 | ||||||
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受験者 | 合格者 | 実質倍率 | 合格者最低点 | 受験者 | 合格者 | 実質倍率 | 合格者最低点 | |
2019 | 267 | 165 | 1.62 | 206/400(51.5%) | 258 | 116 | 2.22 | 171/300(57.0%) |
2020 | 309 | 168 | 1.84 | 213/400(53.3%) | 283 | 122 | 2.32 | 162/300(54.0%) |
2021 | 235 | 164 | 1.43 | 188/400(47.0%) | 218 | 126 | 1.73 | 180/300(60.0%) |
2022 | 253 | 163 | 1.55 | 199/400(49.8%) | 240 | 156 | 1.54 | 164/300(54.7%) |
2023 | 283 | 161 | 1.76 | 213/400(53.3%) | 294 | 174 | 1.69 | 154/300(51.3%) |
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