最難関男子校の一つとして、高い人気を誇る。今年度は、募集人数が200名へと変更されて3年目の入試であったが、受験者数は856名から903名と増加した。合格者が昨年より多かったため、倍率は昨年の2.30倍から2.21倍へとわずかに減少した。
例年通りの3科型・4科型の入試を行ったが、理科の合格者平均65.4点と社会の合格者平均71.9点を比較すると、4科目入試の方が有利であると言える。
東大寺学園の入試問題は、すべての科目において本質的な理解を要する良難問が多い。日頃の学習より1問1問にじっくりと向き合い、本質を捉えることを重視した学習を積み重ねていきたい。また、1問1問の解く過程をノートに残す学習を大切にしてほしい。
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出題数が昨年の17問から14問と減少し一問一問しっかり取り組めるようになったため、平均点が前年度より3.3点高くなり60点以上の受験者比率は2022年の全体の18.7%から32.1%と大きく増加した。
難度が高いだけに得点できる問題を見抜く力も養いたい。解答用紙は大問2以降、式・考え方を記入させる形式である。普段から思考過程をノートに残していただきたい。難度は高いが、決して無理難題ではない。一見みたことのないような問題を、今までの知識をどう応用させるかを問う良問だらけである。
平面図形、場合の数、立体の切断、速さ、数の性質等頻出分野を中心に、算数を楽しみながら考えることが大切である。
大問1は、漢字の書き取り問題と短文作文。例年、小学生には聞きなじみのない熟語が多く、前後の文脈から意味を類推する必要がある。
作文は「ついぞ」という呼応の副詞を用いた例文づくり。大問2は、外国語を習得する際に母語を基準にものごとを考えないことや、母語によってつくられた自己の概念にとらわれないことの重要性を述べた論説文。大問3は、少年の「葛藤」と「自立」を主題とした物語文。設問は、記号問題と30字~80字の記述問題がまんべんなく出題された。
受験生には、紛らわしい記号問題の正確な吟味や、自分のことばを使って記述に太刀打ちするための高いレベルの読解力が求められている。
試験時間は50分で、問題数が約50問。そのうち約9割が記号選択問題という例年通りのスタイルを踏襲した問題であった。
選択肢の問題が多いが、答えを出すまでに複数の知識を必要とし、データ・グラフの分析といった思考力も必要とする問題がほとんどであり、試験時間の50分を短く感じさせる内容となっている。
1問に費やせる時間を把握するためにも、夏までを目途に地理・歴史・公民・くらしの各分野の知識をしっかりと固め、9月くらいから過去問を解き始めてこの東大寺スタイルに慣れていく必要がある。また、学校教科書からの出題も見られるので、学校の授業内容も大切にしていってほしい。
3科型 | 4科型 | |
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募集人数 | 200名 | |
志願者数 | 373名 | 594名 |
受験者数 | 349名 | 554名 |
合格者数 | 202名 | 207名 |
実質倍率 | 1.73倍 | 2.68倍 |
算数 | 国語 | 理科 | 社会 | ※計 | ||
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受験者平均点 | 3科型 | 59.1/100 | 59.9/100 | 60.2/100 | ― | 239/400 |
4科型 | 43.3/100 | 58.1/100 | 56.6/100 | 65.8/100 | 225.3/400 | |
全体 | 49.4/100 | 58.8/100 | 58/100 | 65.8/100 | 230.6/400 | |
合格者平均点 | 3科型 | 71/100 | 63.9/100 | 66.6/100 | ― | 268.5/400 |
4科型 | 57.4/100 | 64/100 | 64.2/100 | 71.9/100 | 260/400 | |
全体 | 64.1/100 | 64/100 | 65.4/100 | 71.9/100 | 264.2/400 | |
合格者最高点 | 3科型 | 100/100 | 79/100 | 90/100 | ― | 332/400 |
4科型 | 90/100 | 83/100 | 92/100 | 95/100 | 337.3/400 | |
合格者最低点 | 3科型 | 43/100 | 36/100 | 50/100 | ― | 237/400 |
4科型 | 21/100 | 40/100 | 42/100 | 33/100 | 237/400 |
3科の得点を3分の4倍して判定
募集人数 | 200名 |
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選抜方法 | 算・国・理(・社) |
出願期間 | 12/5~12/14 |
試験日程 | 1/16 |
合格発表 | 1/18(掲示・web) |
算数 | 100点(60分) |
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国語 | 100点(50分) |
理科 | 100点(50分) |
社会 | 100点(50分) |
合計 | 400点(210分) |
高校卒業生:200名
東京大(現役) | 25(14) |
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京都大(現役) | 76(50) |
大阪大(現役) | 18(13) |
神戸大(現役) | 15 (4) |
大阪公立大(現役) | 21 (6) |
早稲田大(現役) | 21(3) |
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慶應義塾大(現役) | 20(1) |
関西学院大 | 8 |
関西大(現役) | 14(2) |
同志社大(現役) | 69(7) |
立命館大(現役) | 34(2) |
年度 | 3科型 | 4科型 | ||||||
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受験者 | 合格者 | 実質倍率 | 合格者最低点 | 受験者 | 合格者 | 実質倍率 | 合格者最低点 | |
2019 | 308 | 153 | 2.01 | 253.3/400(63.3%) | 576 | 198 | 2.91 | 254/400(63.5%) |
2020 | 321 | 171 | 1.88 | 250.7/400(62.7%) | 588 | 190 | 3.09 | 250/400(62.5%) |
2021 | 326 | 186 | 1.75 | 249.3/400(62.3%) | 543 | 216 | 2.51 | 249/400(62.3%) |
2022 | 331 | 160 | 2.07 | 224.0/400(56.0%) | 525 | 212 | 2.48 | 224/400(56.0%) |
2023 | 349 | 202 | 1.73 | 237.0/400(59.3%) | 554 | 207 | 2.68 | 237.0/400(59.3%) |
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