神戸女学院中学部 入試分析 2023年度

例年通り、算国理社のテスト(1日目)と体育実技テスト(2日目)が行われた。受験者数が昨年より増えたため倍率が上がり、昨年よりやや厳しい受験となった。

科目別に見ると、算数は解きやすい問題と難問がバランスよく出題され、神戸女学院としての平均的なレベルであった。国語は、抜き出し問題が出題されず、知識問題以外は記号問題と記述問題だけという、確信をもって解ける問題がない構成だった。理科は理由や実験内容を説明する記述が多く出題され、時事的な内容も問われた。社会は思考力・判断力を問う問題が例年よりも増えた。合格するためには、過去問を徹底的に解きこんで傾向をつかむことと、標準レベルまでの問題をきっちり合わせることが重要である。

当映像は、進学館独自の視点で入試問題を分析し、皆さまにご説明するセミナー「中学入試 分析会」から一部をピックアップしたサンプル版です。本編映像は、冊子「中学入試分析会資料」の特典としてご覧になれます。資料は以下のボタンからお申込みください。

神戸女学院中学部
算数の出題傾向・対策

大問数・小問数は昨年とほぼ同様だった。大問1の「N進数」や大問3の「立体切断」の問題は神戸女学院の算数としては珍しいタイプだが、超難問ではなく、手を出せるレベルであった。

それ以外の問題は神戸女学院の算数らしさを踏襲する見慣れたタイプの問題がほとんどであった。大問4の「数列」や大問5の「立体図形」の問題のように答えが合わせづらい問題で差がついたと思われる。途中の式や図、考え方を書くことで部分点がもらえるので、難問であったとしても分かることをしっかりと書いておく必要がある。過去問を解いて形式をつかみ、採点者に伝わる答案づくりを意識した学習を心掛けたい。

神戸女学院中学部 算数分野別出題バランス
中学受験専門 進学塾「進学館」の冬期講習2021

神戸女学院中学部
国語の出題傾向・対策

文学的文章・論理的文章・詩がそれぞれ1題ずつ出題され、大問3題という構成については例年通りだった。ただし、今年度において例年と違っていたのが、抜き出し問題が出題されず、知識問題以外の全ての小問が記述問題と記号問題だけで構成されていたという点である。これにより、知識問題以外で確信をもって答えることのできる問題が存在せず、受験生にとって迷いながらも突き進むしかない時間が続いた可能性が高い。

この傾向に対応するためには、神戸女学院らしい難解な長文、ポイントを絞り切ることが難しい記号問題や長めの記述問題に対して、これまで以上に訓練が必要となる。

神戸女学院中学部 国語分野別出題バランス

神戸女学院中学部
理科の出題傾向・対策

  1. 出題内容
    生物が2題、物理・化学・地学が1題ずつ、計5題であった。
  2. 昨年までとの比較
    近年の神戸女学院の理科では、記述や作図を通して表現力をはかる問題が多く出題されている。今年は、科学現象や実験内容を説明させる記述問題が出題された。計算過程を書かせる問題の登場も、この潮流を汲んだものだと考えられる。神戸女学院特有の細かい知識を問う生物の問題も健在であった。計算問題は文章から読み取らせる内容が出題された。
  3. 対策
    学校教科書に載っている知識は確実におさえ、難関校向けの標準的な入試問題を解く練習を積むとよい。記述では、必要な用語を使い簡潔にまとめる練習が必要である。
神戸女学院中学部 理科分野別出題バランス

神戸女学院中学部
社会の出題傾向・対策

大問数は6題(地理2題・歴史2題・公民2題)で昨年度より1題増加した。小問数は70問でこの3年間で減少傾向にある。

地理について、極端な難問は無かった一方、産業に関する円グラフから地方を考えさせる思考問題の出題が見られた。この数年、神戸女学院の地理は知識から思考へ緩やかにシフトしている傾向にある。

歴史についても、用語を問うことだけではなく、時代整序や用語説明に関する出題が目立つ。知識を線で覚える意識が必要。公民では国際連合に関する問題と近年の定番と言ってよい公民の正誤判定問題が出題された。

基本知識は着実に押さえつつ、学校教科書内容の確認も入念にしておきたい。

神戸女学院中学部 社会分野別出題バランス
進学館 9月期募集
進学館 体験授業受付中

神戸女学院中学部
入試結果:2023年度

募集人数 135名
志願者数 254名
受験者数 250名
合格者数 159名
実質倍率 1.57倍
  算   数 国   語 理   科 社   会 体育実技
受験者平均点 -/120 -/120 -/100 -/100 -/20 -/460
合格者平均点 -/120 -/120 -/100 -/100 -/20 -/460
合格者最高点 -/120 -/120 -/100 -/100 -/20 361/460
合格者最低点 -/120 -/120 -/100 -/100 -/20 261/460

※スマートフォンは横スクロールでご覧ください。

神戸女学院中学部
入試要項:2023年度

募集人数 135名
選抜方法 算・国・理・社
体育実技
・バスケットボールのシュート
[5号ボール](20秒間)
・縄とび
[二重とび](20秒間)
・マット運動
[後転]
・ハンドボール投げ
出願期間 12/23 ~ 1/5
試験日程 1/14・1/16
合格発表 1/17(速達・web)
  1日目 2日目
算   数 120点(50分)
国   語 120点(50分)
理   科 100点(45分)
社   会 100点(45分)
体育実技 20点
合   計 460点(190分)

神戸女学院中学部
大学合格実績:2022年度

国公立大学・私立大学:非公開

神戸女学院中学部
過去の入試結果データ

年  度 受験者 合格者 実質倍率 合格者最低点
2019 256 155 1.65 244/460(53.0%)
2020 240 153 1.57 249/460(54.1%)
2021 265 154 1.72 286/460(62.2%)
2022 228 154 1.48 260/460(56.5%)
2023 250 159 1.57 261/460(56.7%)

中学入試分析会資料 申込受付中

当サイトに掲載している分析レポートを無料で進呈!
進学館の分析動画と入試の解答・解説がダウンロードできる特典もございます。この機会にぜひお申し込みください。
※進学館の講座を受講いただいている方は申込不要です(オンライン講座のみ受講生は除く)。
※分析動画は5月中旬に公開予定です。

お申し込みはこちら

中学受験入試分析レポート&入試問題・解説集
中学受験専門 進学塾「進学館」のオンライン入塾説明会
中学入学前に必読の一冊!「中学受験後に気になる99のこと」2021-入学前~夏休みまで-