男女共通の入試問題になって8年目。数年前までは、女子の方が合格者最低点が40~50点高かったが、昨年度は8点差とかなり差が小さくなった。
今年度の受験者数は昨年比で男子が100名減、女子が13名増であったが、合格最低点の差は10点と大きな変化はなかった。その理由は女子の合格者数が79名から91名と割合的に大きく増えたからである。
東大合格者数の急増で全国からの注目を集めている西大和学園は、男子の人気もさることながら、女子の人気が年々上昇しており、女子にとって関西トップ層の難関校である。
今年は男女ともに合格最低点が昨年比で約30点下がったが、年ごとの各教科の平均点にばらつきがあるので、志望順位が高ければ判定基準の多い4科で受験に臨みたい。
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近年、算数の問題については取り組みやすい問題の出題割合が増え、昨年度も難問も出題されながらもバランスの良い出題になっていた西大和学園の算数。
しかし、今年度は調べ上げや、処理が煩雑な問題が多めに出題されたことにより、受験者平均が10点以上下がった。この種の問題に対しては男子最難関志望で難問に取り組むことを楽しむ算数好きの受験生も失点しやすい。
調べ上げや処理が煩雑な問題はほぼ毎年出題されるので、西大和学園志望者は考え方を見やすく書き、1回で答えを合わせる練習が必要である。あわせて競争の激しい女子は男子最難関レベルの問題に取り組んでおくことも必要な対策になる。
大問1に論理的文章、大問2に文学的文章、大問3に漢字の知識に関する問題と段落整序問題が出題された。
難易度や文量は例年とほぼ変わらない。記号問題は選択肢が5つあり、昨年度と比べて各選択肢の文量が増えたため、より本文の細部まで確認し、ていねいに照らし合わせる力が必要であった。
記述問題は、90字の記述問題が大問ごとに1題ずつ出題された。文中の根拠となる部分をすばやくおさえ、ていねいにまとめて解答する能力が求められる。
段落整序問題は西大和学園では頻出である。接続語や指示語に注目し、文の流れを考える習慣をつけることが大切である。
地理・歴史の出題が大部分を占めるという傾向に大きな変化はないが、公民・時事分野の出題が例年より少し多く見られた。
毎年出題される地図の読み取り問題では、等高線から標高を読み取る問題や縮尺の計算問題が必ず出題されるものとして練習しておく必要がある。
他の頻出問題として、地理では統計グラフ問題や論述問題、歴史では正誤判定問題や時代整序の問題が多くの選択肢から選ばせる形式で出題されている。ただ知識を暗記するのではなく、時代背景や用語の意味まで理解することが重要となる。時事では、記述形式の出題が多いので、日々の出来事に関する知識の蓄積も忘れずに取り組んでおきたい。
募集人数 | 180名 |
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志願者数 | 1002名 |
受験者数 | 903名 |
合格者数 | 398名 |
実質倍率 | 2.27倍 |
算 数 | 国 語 | 理 科 | 社 会 | 計 | |
---|---|---|---|---|---|
受験者平均点 | 89.6/150 | 87.8/150 | 63.8/100 | 64.3/100 | 306.0/500 |
合格者平均点 | 103.5/150 | 98.7/150 | 69.8/100 | 69.1/100 | 342.1/500 |
受験者最高点 | 138/150 | 129/150 | 95/100 | 95/100 | 421/500 |
合格者最低点 | 63/150 | 57/150 | 49/100 | 43/100 | 323/500 |
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募集人数 | 40名 |
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志願者数 | 262名 |
受験者数 | 246名 |
合格者数 | 91名 |
実質倍率 | 2.70倍 |
算 数 | 国 語 | 理 科 | 社 会 | 計 | |
---|---|---|---|---|---|
受験者平均点 | 84.5/150 | 98.0/150 | 60.4/100 | 63.7/100 | 308.3/500 |
合格者平均点 | 99.1/150 | 109.2/150 | 67.0/100 | 68.9/100 | 347.2/500 |
受験者最高点 | 126/150 | 134/150 | 84/100 | 85/100 | 400/500 |
合格者最低点 | 70/150 | 88/150 | 53/100 | 38/100 | 333/500 |
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男子 | 女子 | |
---|---|---|
募集人数 | 180名 | 40名 |
選抜方法 | 算・国・理(・社) | |
出願期間 | 12/5~1/4 | |
試験日程 | 1/15午後 | |
合格発表 | 1/16(web) |
算 数 | 150点(60分) | |||||||
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国 語 | 150点(60分) | |||||||
理 科 | 100点(40分) | |||||||
社 会 | 100点(40分) | |||||||
合 計 | 500点(200分) |
高校卒業生:375名
東京大(現役) | 79(61) |
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京都大(現役) | 40(26) |
大阪大(現役) | 16(13) |
神戸大(現役) | 16(6) |
大阪公立大(現役) | 28 (18) |
早稲田大(現役) | 44(16) |
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慶應義塾大(現役) | 35(15) |
関西学院大(現役) | 12(4) |
関西大(現役) | 24(9) |
同志社大(現役) | 87(34) |
立命館大(現役) | 53(20) |
年 度 | 男子 | 女子 | ||||||
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受験者 | 合格者 | 実質倍率 | 合格者最低点 | 受験者 | 合格者 | 実質倍率 | 合格者最低点 | |
2019 | 960 | 520 | 1.85 | 342/500(68.4%) | 219 | 37 | 5.92 | 398/500(79.6%) |
2020 | 1010 | 541 | 1.87 | 325/500(65.0%) | 209 | 43 | 4.86 | 365/500(73.0%) |
2021 | 1047 | 476 | 2.20 | 345/500(69.0%) | 245 | 70 | 3.50 | 363/500(72.6%) |
2022 | 1003 | 392 | 2.56 | 356/500(71.2%) | 233 | 79 | 2.95 | 364/500(72.8%) |
2023 | 903 | 398 | 2.27 | 323/500(64.6%) | 246 | 91 | 2.70 | 333/500(66.6%) |
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