関西学院中学部 入試分析 2025年度

男女の競争倍率は近い数値であるが、合格者最低点はやはり女子の方が高く、A日程では19点、B日程では35点もの差がついた。
ただ、この問題は男女別の募集枠が2026年度入試から撤廃されることにより解消される。入学者の男女比率がどのような結果になるのか注目される。募集人数を見ると非常に狭き門に感じるB日程であるが、実際は合格が多めに出されている。
特にA・B両日程に挑む受験生にとっては決して無理な戦いではない。男女共学となった2012年度も、入試が1日に集約された2020年度も、入試問題自体に大きな変化はなかった。
「変わらない入試」ゆえに、他の学校よりもはるかに過去問の対策が重要だと言えるだろう。

関西学院中学部
算数の出題傾向・対策

2020年度の入試よりA・B日程ともに時間は60分、配点は200点となったが、問題の形式はそれ以前とも変わっていない。
大問1は計算が4題、大問2は一行問題が5題、大問3~6では途中の式や考え方も書き残すよう指示がある。
問題用紙は1枚で、計算を書き込むようなスペースはほとんどない。その代わりに計算用紙を1枚配布される。
17年連続で出題されている「グラフを読み取る問題」は今年、A・B両日程で主役級の存在感を放ちつつ出題された。
図形の問題も毎年出題されるが、今年は「平面図形」と「立体図形」がバランスよく共存する形が両方の日程で見られた。
また、珍しく「場合の数」が出題されなかったことや、「規則性の問題」が多めに出題されたことが特徴的であった。
大問3~6で書き表した式などは、正解しなくとも部分点につながる可能性があるので、限られたスペースでもコンパクトな字でしっかり書き、自分の考えをうまく採点者に伝える意識が重要である。

関西学院中学部 算数分野別出題バランス
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関西学院中学部
国語の出題傾向・対策

A・B日程ともに文章題2題が出題された。A日程では説明文と、近年あまり見られなかった随筆文が出題され、B日程では論説文と物語文が1題ずつ出題された。例年通り設問は記述問題中心の構成であり、求められる字数も多いが、「できるだけ文中のことばを使って答えなさい」という条件の出題が多い。
この形式の問題では自分で言葉を考えて記述する能力よりも、文章中より答えの根拠となる部分を速やかに探し出し、その部分を正確に抜き出しつつ、語と語のつながりを意識して書き上げる能力が求められる。
また漢字・語句・文法等の知識問題についても出題されており、特に漢字の書き取りに関して、A日程では16問、B日程では18問と今年度も数多く出題されているため、日頃の学習を怠ることなく、確実に得点できるようにしておきたい。
関西学院合格のためには、記述問題への対応力をつけ、語彙力を高めることが必要である。過去問を扱った学習を入念に行い、問題の傾向をつかむことが対策として望ましい。

関西学院中学部 国語分野別出題バランス

関西学院中学部
理科の出題傾向・対策

  1. 出題内容
    化学と地学が2題、生物と物理が1題ずつの合計6題の出題であった。小問数は53問で例年並みだが、去年までと異なり、化学の小問が3問→16問と多かった。
  2. 昨年までとの比較
    生物は2年連続でヒトのからだに関する知識問題で、受験生にとっては取り組みやすいものであった。物理ではてこ(棒の重さがないとき・あるとき)に関する問題で、過去の関学でもよく出る内容の一つであった。化学は石灰石について(時事的要素を含む)と、金属と水溶液に関する出題で、比較的取りやすい問題であった。
  3. 対策
    学校教科書に載っている実験や観察について、手順や理由、色の変化といった「細部」にわたって身につけることが肝要。計算は、いわゆる標準的な問題が中心だが、過去問には四捨五入を伴うものも多く解き方とともに正確な計算を常に心がけたい。合わせて、時事ニュースに関心を持ちながら、時事問題対策も念入りに行っておきたい。
関西学院中学部 理科分野別出題バランス
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関西学院中学部
入試結果:2025年度

男子

  A日程 B日程
募集人数 65名 25名
志願者数 146名 196名
受験者数 140名 145名
合格者数 75名 58名
実質倍率 1.87倍 2.50倍
  A日程 B日程
算数 国語 理科 算数 国語
受験者平均点 114/200 136/200 60/100 310/500 101/200 156/200 261/400
合格者平均点 -/200 -/200 -/100 -/500 -/200 -/200 -/400
受験者最高点 194/200 189/200 89/100 442/500 196/200 192/200 381/400
合格者最低点 -/200 -/200 -/100 313/500 -/200 -/200 272/400

女子

  A日程 B日程
募集人数 35名 15名
志願者数 105名 193名
受験者数 99名 151名
合格者数 52名 58名
実質倍率 1.90倍 2.60倍
  A日程 B日程
算数 国語 理科 算数 国語
受験者平均点 120/200 153/200 62/100 335/500 118/200 169/200 290/400
合格者平均点 -/200 -/200 -/100 -/500 -/200 -/200 -/400
受験者最高点 194/200 187/200 90/100 446/500 196/200 198/200 384/400
合格者最低点 -/200 -/200 -/100 332/500 -/200 -/200 307/400

関西学院中学部
入試要項:2025年度

  A日程 B日程
募集人数 男子 65名 25名
女子 35名 15名
選抜方法 算・国・理・面接 算・国
出願期間 12/4 ~ 1/8
試験日程 1/18 1/21
合格発表 1/19(Web) 1/22(Web)
  A日程 B日程
算   数 200点(60分) 200点(60分)
国   語 200点(60分) 200点(60分)
理   科 100点(45分)
合   計 500点(165分) 400点(120分)

両日程に出願し受験した場合、B日程に10点加算

関西学院中学部
大学合格実績:2024年度

高校卒業生:378名

関西学院大学への進学者数

商学部 75 理学部 0 生命環境学部 2
経済学部 68 工学部 12 建築学部 8
法学部 30 国際学部 25 社会学部 50
文学部 25 総合政策学部 13 人間福祉学部 20
神学部 0 教育学部 19 合計 347

関西学院中学部
過去の入試結果データ

年度 男子 女子
受験者 合格者 実質倍率 合格者最低点 受験者 合格者 実質倍率 合格者最低点
2023 A日程 150 75 2.00 348/500(69.6%) 87 46 1.89 362/500(72.4%)
B日程 157 46 3.41 312/400(78.0%) 123 43 2.86 318/400(79.5%)
2024 A日程 142 70 2.03 324/500(64.8%) 81 47 1.72 349/500(69.8%)
B日程 170 57 2.98 280/400(70.0%) 119 65 1.83 288/400(72.0%)
2025 A日程 140 75 1.87 313/500(62.6%) 99 52 1.90 332/500(66.4%)
B日程 145 58 2.50 272/400(68.0%) 151 58 2.60 307/400(76.8%)

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