甲南女子中学校 2025年度入試分析

例年と同様、全日程で論理的文章1題と文学的文章1題という問題構成だった。
全体を通じて記述問題の出題が増えており、A入試1次では70字以内の記述問題が出題された。
A入試2次以降では、文章の内容を元にした会話文の問題、文章の内容を元に自分の意見と根拠を答える問題などが出題されており、表面的な読解だけでは高得点を得ることは難しかったと考えられる。
また、文章中で語句知識や文法知識が問われるのも甲南女子の特徴である。甲南女子に合格するためには、十分に知識を蓄えた上で、本番中に自分が解ける問題を見定め、その部分を確実に合わせきることが重要である。

1. 出題内容
   地学が大問2題、物理・化学・生物が大問1題ずつの計5題であった。
2. 昨年までとの比較
   地学では3年続けて「時事問題に絡めた環境問題」が出題された。今後も続くであろうと思われる。
   計算は水溶液・ふりこ（標準中心）やフェーン現象・地震に関する問題（標準からやや難）などが出題された。
3. 対策
   標準レベルの知識および計算問題の解き方を正確に身につけるように練習すること。記述・作図・グラフ問題も頻出なので、過去問を通して練習を積み重ねておきたい。
   あわせて、時事対策として、ニュース・新聞によく目を通しておきたい。

例年5～7問出題される論述問題が特徴である。
「用語/出来事の解説」や「資料分析」を論述させる問題が中心だが、「社会現象や社会問題に対する自分の意見」を論述させる問題も頻出である。
また、図表を読み取る問題も多く出題されており、特に降水量や気温など気候に関する問題はほぼ毎年出題されている。
今年の「発表時のグラフの使い分け」を考えさせる問題や、「発表者の考えを実現できる具体的な町おこしアイデア」を提案させる問題など、ここ数年増加している「人に伝える力や、自分の意見を自分の言葉で表現する力が求められる問題」を意識した勉強を進めてほしい。