ここ数年、大阪星光学院の入学試験は社会の平均点が理科の平均点を下回り、必ずしも4科有利といえる試験ではなかったが、今年度は社会の平均点の方が理科よりも高く、4科生にとって有利な試験となった。
大阪星光学院は、算数+国語+社会の合計点×1.25倍でも判定点を計算する学校であり、理科で思うように点数がとれなかった受験生でも挽回した者も多かったのではないだろうか。来年度もこの傾向が続くかどうかはわからないが、基本は4科で受験することを考えるべき学校である。
ただし、理科・社会が80点満点であるのに対し、算数・国語は120点満点であり、理社の点数で算国の失点を補うことは難しい。まずは、しっかりと算国の力を付けていってほしい。
今年度は難化し、合格者平均点が過去15年で最低の69.3点となった。問題の形式は例年通り大問5題、大問1は計算1問・文章題2問・図形2問の小問集合、大問2~5のうち1問に求め方を記入する欄があり、この問題と大問1の計算以外の4問には部分点をもらえる可能性がある。
また、全体に対して図形問題の出題比率が高いことも特徴であり、全体の3分の2の問題が図形問題だった昨年に比べると割合は減ったものの、例年通り過半数が図形分野から出題されていることから、日頃の学習において難関校で出題される典型的な図形問題の学習を作図も含めて深める必要がある。
今年度も例年通りの問題構成であった。大問1は文学的文章、大問2は論理的文章、大問3は知識問題が出題された。
大問1・2では、記号問題や記述問題を中心に、漢字の問題、語句の意味を問う問題などが出題される。難度が高いのはやはり記述問題で、制限字数100字前後の記述字数の多い問題も出題される。
人物の心情や文章の要点などを読み取り、内容をまとめてわかりやすく表現する力が求められる。大問3は、同意語の書き取り問題だったが、例年、知識問題として、ことわざ、慣用句、俳句、四字熟語など、さまざまな分野から出題される。そのため、幅広い知識を身につける必要がある。
例年通り大問は2題で、大問1が地理、大問2が歴史、そして公民やくらしに関わる問題が途中で出題されていくという形式であった。問題数はここ数年減少傾向にあるが、今年は昨年と同数であり、変化はない。昨年との大きな違いは5点も増えた平均点である。
地理は例年通り、グラフや表の読み取りや計算を必要とする手間のかかる問題が多く出題されていたが、歴史や公民では難易度の高い問題が減り、その分解きやすかったのではないかと思う。例年通り学校教科書から出題も見られたが、今年は時事的な内容を問う問題もあったので、時事的な話題にも注意して勉強していってほしい。
Ⅰ型(4科目型) | Ⅱ型(3科目型) | |
---|---|---|
募集人数 | 190名 | |
志願者数 | 525名 | 228名 |
受験者数 | 500名 | 198名 |
合格者数 | 216名 | 67名 |
実質倍率 | 2.47倍 |
算 数 | 国 語 | 理 科 | 社 会 | 計 | |
---|---|---|---|---|---|
受験者平均点 | 54.3/120 | 77.5/120 | 53.1/80 | 57.0/80 | 240.30/400 |
合格者平均点 | 69.3/120 | 83.7/120 | 59.4/80 | 61.2/80 | 273.70/400 |
合格者最高点 | 120/120 | 108/120 | 80/80 | 79/80 | 365.00/400 |
合格者最低点 | 37/120 | 57/120 | 38/80 | 29/80 | 250.00/400 |
募集人数 | 190名 |
---|---|
選抜方法 | 算・国・理(・社) |
出願期間 | 12/14 ~ 12/22 |
試験日程 | 1/18 |
合格発表 | 1/19(Web) |
算 数 | 120点(60分) |
---|---|
国 語 | 120点(60分) |
理 科 | 80点(40分) |
社 会 | 80点(40分) |
合 計 | 400点(200分) |
Ⅰ型受験:①4科目合計点 ②算数・国語・理科の合計点×1.25 ③算数・国語・社会の合計点×1.25。
上記①~③の最高点を受験者の成績とする
Ⅱ型受験:算数・国語・理科の合計点×1.25を受験者の成績とする。以上400点満点で判定(Ⅰ型・Ⅱ型の区別はしない)
高校卒業生:181名
東京大(現役) | 14(10) |
---|---|
京都大(現役) | 37(24) |
大阪大(現役) | 14(10) |
神戸大(現役) | 16(12) |
大阪公立大(現役) | 23(14) |
早稲田大(現役) | 25(8) |
---|---|
慶應義塾大(現役) | 13(2) |
関西学院大(現役) | 19(5) |
関西大(現役) | 13(4) |
同志社大(現役) | 54(16) |
立命館大(現役) | 39(9) |
年 度 | Ⅰ型 | Ⅱ型 | 実質倍率 | 合格者最低点 | ||
---|---|---|---|---|---|---|
受験者 | 合格者 | 受験者 | 合格者 | |||
2021 | 559 | 222 | 144 | 56 | 2.53 | 285.00/400(71.3%) |
2022 | 513 | 209 | 172 | 69 | 2.46 | 256.00/400(64.0%) |
2023 | 517 | 222 | 178 | 64 | 2.43 | 239.00/400(59.8%) |
2024 | 495 | 228 | 166 | 72 | 2.20 | 252.50/400(63.1%) |
2025 | 500 | 216 | 198 | 67 | 2.47 | 250.00/400(62.5%) |
横スクロールでご覧ください。
中学入試分析会資料 2025年度版受付中!
当サイトに掲載している分析レポートを無料で進呈!
進学館の分析動画と入試の解答・解説がダウンロードできる特典もございます。この機会にぜひお申し込みください。
※進学館の講座を受講いただいている方は申込不要です(オンライン講座のみ受講生は除く)。