実質倍率に関して、A方式は男子1.3倍(昨年1.4倍)・女子1.3倍(昨年1.7倍)となり、B方式は男子2.3倍(昨年3.3倍)・女子2.7倍(昨年3.3倍)となり、過去4年間のデータと比較するとA・Bどちらも男女ともに低い倍率となった。ボーダーラインは、A方式が男子58.8%(昨年60%)・女子61.6%(昨年65.2%)であったのに対し、B方式は男子77%(昨年79%)・女子82%(昨年79%)と高水準になっている。B方式では難易度の低い問題を取りこぼすことで合格可能性が格段に低くなるため、啓明学院が第一志望ならばA方式で確実に合格しておきたい。そのためには、各科目の対策はもちろんのこと、保護者同伴面接の練習にも時間を費やし、親子ともに落ち着いて受験に挑むことができるかが重要となる。
出題分野は、A方式が計算・小問集合・速さとグラフ・図形の移動・水量、B方式が計算・和と差の文章題・数列・速さとグラフ・図形の移動・立体図形であった。
いずれも過去の入試問題と同じ傾向である。昨年度再び出題された円の移動(転がし)問題が難化して今年も出題されている。円や三角形など移動する図形は異なっても「図形の移動問題」自体は毎年出題されているため、公式に頼らなくても解けるような対策が必要である。
また、速さや水量など「グラフの問題」も毎年出題されており、正確にグラフを読み取る力を磨いておくとともに、丁寧にグラフを書く習慣を身につけておきたい。
A方式・B方式ともに、解答用紙に式を書く問題が多く占めており、普段の学習から式や図などの解き方を残すことを意識していきたい。
啓明学院の算数は、頻出単元の基礎的な問題が多いため、普段から基礎を徹底して仕上げておくことと、同傾向の問題が毎年出題されるため、繰り返しの過去問演習が効果的な対策となる。
例年通り、A方式・B方式ともに物語文が1題出題されたが、A方式では、漢字の書き取り問題の出題形式が変更された。これまでは文章中の言葉を漢字に直すものだったが、今年度は独立した大問で出題された。
しかし、問題数や難度に変化はなく、得点が見込めるものだったと言える。
一方、B方式ではこれまでと同様に知識問題(漢字の書き取り、反対語、ことわざ・慣用句)が独立した大問として出題されたので、十分な語彙力が必要であった。
読解問題では記号問題よりも抜き出し問題や記述問題が多く出題されるので、スピード感を持って答えを探し、ていねいに書く必要がある。
啓明学院の特徴である、自分の意見を書く自由作文については、A方式では50字、B方式では400字のものが出題された。
A方式の作文では自分の考えを理由とともに簡潔にまとめる練習が必要であり、B方式の作文では問題文にある条件を正確におさえ、自分の考えが伝わるように記述する練習をしておかなければならない。
男子
A方式 | B方式 | |
---|---|---|
募集人数 | 65名 | 15名 |
志願者数 | 94名 | 127名 |
受験者数 | 90名 | 36名 |
合格者数 | 70名 | 16名 |
実質倍率 | 1.29倍 | 2.25倍 |
※A方式:帰国入試受験生を除く
A方式 | B方式 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
算 数 | 国 語 | 理 科 | 計 | 算 数 | 国 語 | 計 | |
受験者平均点 | -/100 | -/100 | -/50 | -/250 | -/100 | -/100 | -/200 |
合格者平均点 | -/100 | -/100 | -/50 | -/250 | -/100 | -/100 | -/200 |
受験者最高点 | 100/100 | 91/100 | 40/50 | 221/250 | 89/100 | 91/100 | 167/200 |
合格者最低点 | -/100 | -/100 | -/50 | 147/250 | -/100 | -/100 | 154/200 |
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女子
A方式 | B方式 | |
---|---|---|
募集人数 | 65名 | 15名 |
志願者数 | 124名 | 170名 |
受験者数 | 116名 | 48名 |
合格者数 | 86名 | 18名 |
実質倍率 | 1.35倍 | 2.67倍 |
※A方式:帰国入試受験生を除く
A方式 | B方式 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
算 数 | 国 語 | 理 科 | 計 | 算 数 | 国 語 | 計 | |
受験者平均点 | -/100 | -/100 | -/50 | -/250 | -/100 | -/100 | -/200 |
合格者平均点 | -/100 | -/100 | -/50 | -/250 | -/100 | -/100 | -/200 |
受験者最高点 | 100/100 | 97/100 | 39/50 | 228/250 | 96/100 | 97/100 | 185/200 |
合格者最低点 | -/100 | -/100 | -/50 | 154/250 | -/100 | -/100 | 164/200 |
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A方式 | B方式 | |
---|---|---|
募集人数 | 130名 | 30名 |
選抜方法 | 算・国・理・面接 | 算・国(作文含む)・面接 |
出願期間 | 12/2~1/8 | |
試験日程 | 1/18 | 1/20 |
合格発表 | 1/19(掲示・Web) | 1/21(掲示・Web) |
A方式 | B方式 | |
---|---|---|
算 数 | 100点(50分) | 100点(60分) |
国 語 | 100点(50分) | 100点(60分) |
理 科 | 50点(30分) | ― |
合 計 | 250点(130分) | 200点(120分) |
保護者同伴面接あり
高校卒業生:243名
商学部 | 35 | 理学部 | 3 | 生命環境学部 | 4 |
---|---|---|---|---|---|
経済学部 | 32 | 工学部 | 9 | 建築学部 | 5 |
法学部 | 28 | 国際学部 | 17 | 社会学部 | 35 |
文学部 | 19 | 総合政策学部 | 11 | 人間福祉学部 | 17 |
神学部 | 0 | 教育学部 | 8 | ||
合計 | 223 |
早稲田大(現役) | 1(1) | 慶應義塾大(現役) | 1(1) |
---|
年度 | A方式 | B方式 | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
受験者 | 合格者 | 実質倍率 | 合格者最低点 | 受験者 | 合格者 | 実質倍率 | 合格者最低点 | ||
男子 | 2021 | 87 | 61 | 1.43 | 141/250(56.4%) | 48 | 16 | 3.00 | 147/200(73.5%) |
2022 | 109 | 75 | 1.45 | 157/250(62.8%) | 72 | 15 | 4.80 | 162/200(81.0%) | |
2023 | 105 | 70 | 1.50 | 152/250(60.8%) | 42 | 15 | 2.80 | 139/200(69.5%) | |
2024 | 96 | 67 | 1.43 | 150/250(60.0%) | 53 | 16 | 3.31 | 158/200(79.0%) | |
2025 | 90 | 70 | 1.29 | 147/250(58.8%) | 36 | 16 | 2.25 | 154/200(77.0%) | |
女子 | 2021 | 149 | 89 | 1.67 | 156/250(62.4%) | 89 | 21 | 4.24 | 168/200(84.0%) |
2022 | 116 | 82 | 1.41 | 168/250(67.2%) | 60 | 15 | 4.00 | 157/200(78.5%) | |
2023 | 150 | 88 | 1.70 | 164/250(65.6%) | 53 | 15 | 3.53 | 147/200(73.5%) | |
2024 | 141 | 82 | 1.72 | 163/250(65.2%) | 60 | 18 | 3.33 | 158/200(79.0%) | |
2025 | 116 | 86 | 1.35 | 154/250(61.6%) | 48 | 18 | 2.67 | 164/200(82.0%) |
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