啓明学院中学校 入試分析 2024年度

A方式の実質倍率は、男子1.43倍(昨年1.50倍)・女子1.72倍(昨年1.70倍)となり、女子はここ5年間で最高倍率となったのに対し、男子は昨年まで続いていた伸びが若干鈍化した結果となった。B方式の実質倍率は、男子3.31倍(昨年2.80倍)、女子3.33倍(昨年3.53倍)となり、昨年に続き狭き門となった。

ボーダーラインは、A方式が男子60%・女子65.2%であったのに対し、B方式は男女ともに79%と高水準になっており、B方式では難易度の低い問題の取りこぼしにより合格可能性が格段に低くなることから、啓明学院が第一志望ならばA方式で確実に合格しておきたい。そのためには、各科目の対策はもちろんのこと、保護者同伴面接の練習にも時間を費やし、「平常心」をもって受験に挑むことができるかが重要となる。

啓明学院中学校
算数の出題傾向・対策

出題分野は、A方式が計算・小問集合・水量とグラフ・図形の移動・立体、B方式が計算・和と差の文章題・場合の数・速さとグラフ・平面図形・回転体であった。

いずれも過去の入試と同じ傾向であり、特に数年連続で出題されていた「円」の移動(転がし)問題が今年度は復活したのが特徴。円や三角形など移動する図形は異なっても「図形の移動問題」自体は毎年出題されているため、対策が必須である。また、速さや水量の「グラフを完成させる問題」も毎年出題されており、正確にグラフを読み取る力を磨いておくとともに、丁寧にグラフを書く習慣を身につけておきたい。

A方式B方式ともに、解答用紙に式を書く問題が多くを占めており、普段の学習から式や図などの解き方を残すことを意識していきたい。啓明学院の算数は、頻出単元の基礎的な問題が多いため、普段から基礎を徹底して仕上げておくことと、同傾向の問題が毎年出題されるため、繰り返しの過去問演習が効果的な対策となる。

啓明学院中学校 算数分野別出題バランス
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啓明学院中学校
国語の出題傾向・対策

例年通り、A方式・B方式ともに物語文が1題出題された。両方式とも昨年度と比べて文章量が増えているので、文章をすばやく読み進めることを普段から心がけておきたい。

設問の種類は記号問題よりも抜き出し問題や記述問題の割合が多かった。記述問題においては、字数指定のないものが出題されるので、解答欄の大きさから書く分量を推測し、設問文から何を問われているのかを的確に判断する能力が求められる。また、知識問題については、B方式では類義語と文法に関する正誤問題が独立した大問として出題されているので、十分な語彙力を身につけておく必要がある。

啓明学院の特徴である、自分の意見を書く自由作文については、A方式では50字、B方式では400字のものが出題された。A方式の作文では自分の考えを理由とともに簡潔にまとめる練習が必要であり、B方式の作文では原稿用紙の使い方を確認したうえで、自分の考えが相手に伝わるように記述する練習をしておかなければならない。

啓明学院中学校 国語分野別出題バランス

啓明学院中学校
理科の出題傾向・対策

  1. 出題内容
    例年通り、生物2題、物理・化学・地学から1題ずつの計5題の出題であった。
  2. 昨年までとの比較
    計算問題はダンゴムシのあしの本数を求める問題のみで、昨年度と比べて計算問題が激減した。例年通り、問題文読解問題や自由記述問題、知識問題が出題された。
  3. 対策
    学校教科書に掲載されている知識は、確実におさえる必要がある。問題演習のときには、問題文をしっかり読んで解答することを意識してほしい。初めて見る実験問題などでも、戸惑わないようにしたい。問題文にヒントや考え方が明示されていることが多い。さらに、状況整理をして考える習慣も身につける必要がある。問5のような問題は、確実に解けなければいけない。基本レベルの計算問題も出題されやすく、入試では完答するべきである。問題集などで基礎的な計算問題の完成度を上げる必要がある。さらに、自由記述問題は頻出なので、論理的に自分の考えを文章化する練習が必要である。
啓明学院中学校 理科分野別出題バランス
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啓明学院中学校
入試結果:2024年度

男子

  A方式 B方式
募集人数 65名 15名
志願者数 109名 159名
受験者数 96名 53名
合格者数 67名 16名
実質倍率 1.43倍 3.31倍

※A方式:帰国入試受験生を除く

  A方式 B方式
算   数 国   語 理   科 算   数 国   語
受験者平均点 -/100 -/100 -/50 -/250 -/100 -/100 -/200
合格者平均点 -/100 -/100 -/50 -/250 -/100 -/100 -/200
受験者最高点 100/100 93/100 43/50 209/250 100/100 92/100 186/200
合格者最低点 -/100 -/100 -/50 150/250 -/100 -/100 158/200

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女子

  A方式 B方式
募集人数 65名 15名
志願者数 149名 174名
受験者数 141名 60名
合格者数 82名 18名
実質倍率 1.72倍 3.33倍

※A方式:帰国入試受験生を除く

  A方式 B方式
算   数 国   語 理   科 算   数 国   語
受験者平均点 -/100 -/100 -/50 -/250 -/100 -/100 -/200
合格者平均点 -/100 -/100 -/50 -/250 -/100 -/100 -/200
受験者最高点 92/100 97/100 47/50 210/250 100/100 93/100 190/200
合格者最低点 -/100 -/100 -/50 163/250 -/100 -/100 158/200

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啓明学院中学校
入試要項:2024年度

  A方式 B方式
募集人数 130名 30名
選抜方法 算・国・理・面接 算・国(作文含む)・面接
出願期間 11/27~1/3
試験日程 1/13 1/15
合格発表 1/14(掲示・Web) 1/16(掲示・Web)
  A方式 B方式
算   数 100点(50分) 100点(60分)
国   語 100点(50分) 100点(60分)
理   科 50点(30分)
合   計 250点(130分) 200点(120分)

啓明学院中学校
大学合格実績:2023年度

高校卒業生:251名

関西学院大学への進学者数

商学部 35 神学部 0
経済学部 36 理学部 3
法学部 27 工学部 7
社会学部 35 国際学部 17
総合政策学部 12 文学部 22
人間福祉学部 16 教育学部 7
生命環境学部 6 建築学部 7
合計 230

私立大学への合格者数

立命館大(現役) 1(1)

啓明学院中学校
過去の入試結果データ

年度 A方式 B方式
受験者 合格者 実質倍率 合格者最低点 受験者 合格者 実質倍率 合格者最低点
男子 2020 101 76 1.33 149/250(59.6%) 46 15 3.07 135/200(67.5%)
2021 87 61 1.43 141/250(56.4%) 48 16 3.00 147/200(73.5%)
2022 109 75 1.45 157/250(62.8%) 72 15 4.80 162/200(81.0%)
2023 105 70 1.50 152/250(60.8%) 42 15 2.80 139/200(69.5%)
2024 96 67 1.43 150/250(60.0%) 53 16 3.31 158/200(79.0%)
女子 2020 119 78 1.53 162/250(64.8%) 56 15 3.73 147/200(73.5%)
2021 149 89 1.67 156/250(62.4%) 89 21 4.24 168/200(84.0%)
2022 116 82 1.41 168/250(67.2%) 60 15 4.00 157/200(78.5%)
2023 150 88 1.70 164/250(65.6%) 53 15 3.53 147/200(73.5%)
2024 141 82 1.72 163/250(65.2%) 60 18 3.33 158/200(79.0%)

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