今年度は、従来の「前期A・E」「中期B・J・M」「後期C」に加え、「後期T」入試(適性検査型)が実施された。実質倍率は、前期A・中期B・後期Cではほとんど変化がなかったが、中期J(国語のみ)で1.73→2.20、中期M(算数のみ)1.89→1.76と若干の変化が見られた。
中期J・Mは中期Bに比べて合格基準点が高く、確実な得点が求められるため、国語・算数の成績に大きな偏りのない場合は、中期Bでの受験が合格しやすい。適性検査型の試験が実施されたこと以外は、全体を通して出題形式に大きな変更はなかった。
受験生にとって難しく感じる問題も出題されるが、合格のために必要な点数をとるためには、どの教科も標準的な問題で確実に得点するバランス力が必要である。
出題数は全入試ともに、大問5題・全20問とこれまで通りの出題構成であった。難易度は標準的なものが多く、各問題を丁寧に解き、正解を積み重ねていくことが求められる。特に、最初に計算問題が3問出題されるので、必ず正解したい。
「規則性」「割合」「速さ」「場合の数」「図形」などの頻出単元からの出題が多く、日頃から基本・標準問題をまんべんなく解いておくことが大切である。また、算数はこれまで解答用紙に答えのみを記入する形式であったが、今年度は式と考え方を書かせる問題が前期入試で1問だけ出題された。次年度への対策として、日頃から式や考え方を残すことを意識しておきたい。
今年度も、全入試に共通して論説文と物語文が出題された。前期A・E入試では資料の読み取り問題、中期B・J入試ではリーディングスキルテスト(短い文章を読み、内容を正確に捉える力を測定するテスト)形式の問題、後期C入試では日本語リスニング形式の問題が出題されたのも、前年度と同じである。これらの問題については、場当たり的に対応するのは難しいので、事前に対策を立てるべきである。
また、いずれの日程も60分という制限時間の割には文章量が多いので、設問を解くために必要な箇所に注目して効率良く、かつ正確に設問を処理していく必要がある。
例年、小問数は30問前後で安定している。また、地理・歴史・公民分野の出題割合に大きな偏りが無いことも特色としてあげられるので、特定の苦手分野をつくらないことが合格への最重要ポイントとなる。どの分野での出題も共通して、記号問題や漢字指定の割合が高いので、正確な知識が求められる
今年度は公民分野で、世論調査の内容を正確に読み取れるかを問う適性検査のような問題が出題されたので、次年度以降に向けて正確にグラフや図表を読み取る練習をしておく必要がある。また、時事的に話題になった事象に関連する出題に向けて、アンテナを常に張っておき、意識して学習することが大切である。
前期A | 前期E | 中期B | 中期J | 中期M | 後期C | 後期T | 後期R | |
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募集人数 | 180名 | |||||||
志願者数 | 152名 | 13名 | 441名 | 57名 | 39名 | 293名 | 32名 | 12名 |
受験者数 | 143名 | 13名 | 433名 | 55名 | 37名 | 282名 | 32名 | 12名 |
合格者数 | 97名 | 8名 | 345名 | 25名 | 21名 | 195名 | 18名 | 8名 |
実質倍率 | 1.47倍 | 1.63倍 | 1.26倍 | 2.20倍 | 1.76倍 | 1.45倍 | 1.78倍 | 1.50倍 |
前期A | 前期E | ||||||||
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算数 | 国語 | 理科 | 社会 | 計 | 算数 | 国語 | 英語 | 計 | |
受験者平均点 | -/120 | -/120 | -/60 | -/60 | -/360 | -/120 | -/120 | -/120 | -/360 |
合格者平均点 | 98.1/120 | 79.5/120 | 40.9/60 | 36.0/60 | 266.9/360 | 90.4/120 | 72.4/120 | 78.6/120 | 241.4/360 |
受験者最高点 | -/120 | -/120 | -/60 | -/60 | 327.6/360 | -/120 | -/120 | -/120 | 282.0/360 |
合格者最低点 | -/120 | -/120 | -/60 | -/60 | 231/360 | -/120 | -/120 | -/120 | 215/360 |
中期B | 中期J | 中期M | 後期C | |||||
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算数 | 国語 | 計 | 国語 | 算数 | 算数 | 国語 | 計 | |
受験者平均点 | -/120 | -/120 | -/240 | -/120 | -/120 | -/120 | -/120 | -/240 |
合格者平均点 | 79.7/120 | 94.7/120 | 174.4/240 | 103.6/120 | 101.7/120 | 86.0/120 | 84.2/120 | 170.2/240 |
受験者最高点 | -/120 | -/120 | 228.0/240 | 114.0/120 | 120.0/120 | -/120 | -/120 | 234.0/240 |
合格者最低点 | -/120 | -/120 | 140/240 | 97/120 | 87/120 | -/120 | -/120 | 138/240 |
前期A | 前期E | 中期B | 中期J | 中期M | 後期C | 後期T | 後期R | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
募集人数 | 180名 | |||||||
選抜方法 | 算・国・理・社 | 算・国・英 | 算・国 | 国 | 算 | 算・国 | 適性検査 | 適性検査 |
出願期間 | 12/11~1/9 | |||||||
試験日程 | 1/13午前 | 1/13午後 | 1/14 | |||||
合格発表 | 1/14(Web) | 1/15(Web) |
前期A | 前期E | 中期J | 中期M | 中期B・後期C | 後期T・後期R | |
---|---|---|---|---|---|---|
算数 | 120点(60分) | 120点(60分) | ― | 120点(60分) | 120点(60分) | 数的能力(60分) |
国語 | 120点(60分) | 120点(60分) | 120点(60分) | ― | 120点(60分) | 言語能力(60分) |
理科 | 60点(30分) | ― | ― | ― | ― | ― |
社会 | 60点(30分) | ― | ― | ― | ― | ― |
英語 | ― | 120点(70分) | ― | ― | ― | ― |
合計 | 360点(180分) | 360点(190分) | 120点(60分) | 120点(60分) | 240点(120分) | ―(120分) |
後期T・後期R は志願者シートを含めた総合判定。
高校卒業生:171名
京都大(現役) | 2(1) |
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大阪大(現役) | 17(14) |
神戸大(現役) | 6(5) |
大阪公立大(現役) | 9(6) |
早稲田大(現役) | 4(3) |
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慶應義塾大(現役) | 1(1) |
関西学院大(現役) | 68(52) |
関西大(現役) | 44(40) |
同志社大(現役) | 52(39) |
立命館大(現役) | 80(54) |
年 度 | 受験者 | 合格者 | 実質倍率 | 合格者最低点 | |
---|---|---|---|---|---|
前期A | 2022 | 178 | 131 | 1.36 | 206/360(57.2%) |
2023 | 168 | 117 | 1.44 | 200/360(55.6%) | |
2024 | 143 | 97 | 1.47 | 231/360(64.2%) | |
中期B | 2022 | 400 | 324 | 1.23 | 140/240(58.3%) |
2023 | 377 | 298 | 1.27 | 151/240(62.9%) | |
2024 | 433 | 345 | 1.26 | 140/240(58.3%) | |
後期 | 2022 | 314 | 245 | 1.28 | 126/240(52.5%) |
2023 | 343 | 232 | 1.48 | 136/240(56.7%) | |
2024 | 282 | 195 | 1.45 | 138/240(57.5%) |
【前期A】
①4教科合計点 ②算数・国語・理科の合計点×1.2 ③算数・国語・社会の合計点×1.2 のうち、最高得点を採用
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