京都をはじめ、大阪、兵庫などからも受験生が集まる難関校である。男子受験者数は一昨年の428名→529名→541名と増加し、男子実質倍率は2.6倍超と5年ぶりの高倍率となった昨年をさらに超え2.8倍と狭き門になった。女子受験者数は昨年の252名から257名とほぼ変化がなかった。
実質倍率は2006年の共学化以降はじめて女子の実質倍率が3倍を割った一昨年から3年連続3倍を下回り、今までと比較するとやや広き門となっており、本年男女共学化後初めて男女の実質倍率で男子が女子を上回った。
今年度の問題は算数が昨年に続きやや難化し、男子専願の合格者最低点が201点とほぼ5割となった。難問の取捨選択、できる問題を取りきることがより重要となってくる。
問題数は小問25問で、近年ほぼ同数で推移している。計算問題は工夫を要する問題もあり、練習で十分運用できるようにしておきたい。
特に数論分野では、約数・倍数、剰余に注目する問題、前の結果を利用する場合の数や規則性の問題など、手際のよい整理と、問題の流れに沿い解く力が必要。図形分野では、頻出の正六角形と、図形の共通部分をテーマとする問題の理解を高めておきたい。
頻出分野が明確な分、そのテーマを深く掘り下げる思考力、最後まで解き切る突破力も必要になる。過去問演習を通じて、問題の誘導の乗り方、手際よく整理する力、取るべき難問題か否かの取捨選択の仕方を学んでいってほしい。
文学的文章1題、論理的文章2題の計3題が出題された。例年通り、大問ごとに読解問題と知識問題が織り交ぜられた出題形式だった。
読解問題では、記号問題・抜き出し問題・記述問題がバランスよく出題され、本年度は70字程度の長文記述も2問出題された。複雑な心情の動きや文章全体の論旨などを的確にまとめる練習が必須である。知識問題では、漢字の書き取りの他に、慣用句、外来語、語句の意味に関する問題などが、多種多様な形式で出題されていた。
そうした問題を文章読解と並行して処理するためにも、豊かな語彙力を養うとともに、過去問を通じて時間配分に対する適切な感覚を身につけておきたい。
大問1が歴史(女性の社会進出)、大問2が地理(日本の河川)、大問3が公民(政治に関する親子の会話)からの出題であった。
歴史は様々な切り口から知識を確認しておくことが重要である。例年受験生を悩ませる世界史分野からの出題が1問見られるが、今年度は戦後の時代からの出題であったため、多くの受験生が得点できたと考えられる。地理は難解な地形図やグラフが頻出。思考過程を確認しながら解き進めることを大切に、過去問で練習を積む必要がある。
今年度は時事問題色が薄かったが、例年公民では入試前年の時事が題材となることが多いため、ニュースに目を向け、関連する用語や知識をおさえておきたい。
男子 | 女子 | |
---|---|---|
募集人数 | 280名(内部進学90名) | |
志願者数 | 643名 | 271名 |
受験者数 | 541名 | 257名 |
合格者数 | 195名 | 95名 |
実質倍率 | 2.77倍 | 2.71倍 |
算 数 | 国 語 | 理 科 | 社 会 | 計 | ||
---|---|---|---|---|---|---|
受験者平均点 | -/150 | -/150 | -/100 | -/100 | -/400 | |
合格者平均点 | 3教科型 | 93.8/150 | 86.9/150 | 66.3/100 | - | 246.9/400 |
4教科型 | 82.8/150 | 92.6/150 | 62.6/100 | 72.8/100 | 243.3/400 | |
合格者最高点 | 144/150 | 125/150 | 94/100 | 96/100 | 333/400 | |
合格者最低点 | 45/150 | 41/150 | 35/100 | 58/100 | 専願男子 201/400 | |
専願女子 217/400 | ||||||
併願 252/400 |
募集人数 | 280名(内部進学90名) |
---|---|
選抜方法 | 算・国・理(・社) |
出願期間 | 12/11 ~ 12/18 |
試験日程 | 1/15 |
合格発表 | 1/17(web) |
3教科型 | 4教科型 | |
---|---|---|
算 数 | 150点(70分) | 150点(70分) |
国 語 | 150点(60分) | 150点(60分) |
理 科 | 100点(45分) | 50点(45分) |
社 会 | ― | 50点(45分) |
合 計 | 400点(175分) | 400点(220分) |
高校卒業生:426名
東京大(現役) | 13(12) |
---|---|
京都大(現役) | 76(62) |
大阪大(現役) | 33(25) |
神戸大(現役) | 17(13) |
大阪公立大(現役) | 28(15) |
早稲田大(現役) | 25(18) |
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慶應義塾大(現役) | 28(19) |
関西学院大(現役) | 63(50) |
関西大(現役) | 50(32) |
同志社大(現役) | 148(85) |
立命館大(現役) | 195(136) |
年 度 | 男子 | 女子 | |||||||
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受験者 | 合格者 | 実質倍率 | 合格者最低点 | 受験者 | 合格者 | 実質倍率 | 合格者最低点 | ||
2020 | 専願 | 536 | 219 | 2.45 | 236/400(59.0%) | 248 | 75 | 3.31 | 268/400(67.0%) |
併願 | 281/400(70.3%) | 281/400(70.3%) | |||||||
2021 | 専願 | 530 | 219 | 2.42 | 236/400(59.0%) | 263 | 81 | 3.25 | 276/400(69.0%) |
併願 | 295/400(73.8%) | 295/400(73.8%) | |||||||
2022 | 専願 | 428 | 191 | 2.24 | 212/400(53.0%) | 257 | 99 | 2.60 | 238/400(59.5%) |
併願 | 271/400(67.8%) | 271/400(67.8%) | |||||||
2023 | 専願 | 529 | 200 | 2.65 | 209/400(52.3%) | 252 | 90 | 2.80 | 223/400(55.8%) |
併願 | 254/400(63.5%) | 254/400(63.5%) | |||||||
2024 | 専願 | 541 | 195 | 2.77 | 201/400(50.3%) | 257 | 95 | 2.71 | 217/400(54.3%) |
併願 | 252/400(63.0%) | 252/400(63.0%) |
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