明星中学校 入試分析 2023年度

例年通り、前期・午後特進・後期ともに論理的文章1題、文学的文章1題、適性検査型問題1題、漢字の書き取り1題の計4題の出題であった。

文章題では、制限字数80字の記述問題が出題された。記述字数の多い問題が出題されるので、文章の要点や人物の心情など、読み取った内容をまとめる力が求められる。

適性検査型問題では、資料から読み取った内容を説明する問題、自分の見解を記述する問題、対話文の空欄補充問題が出題された。情報を整理して、論理的に説明する力が必要である。

漢字の書き取りは、標準的なレベルの問題となっていた。基本的な知識を確実に身につけておくことが重要である。

1. 出題内容
   今年度も前期・後期ともに、物理・化学・生物・地学から1題ずつ、この順に出題された。
2. 昨年までとの比較
   昨年までと大きな変更点はない。大問1の物理は、前期・後期ともに思考力や計算力が問われており、大問4題の中で最も難しい。特に前期で出題された電熱線は、昨年のてこと比べて難解なテーマ設定であった。前期の平均点が昨年から下降した要因の一つと考えられる。
3. 対策
   物理以外は標準的な知識、計算が多く出題されるので、確実性を高めておきたい。大問1が難しいことを認識し、解きやすい問題を選択できるよう過去問で練習を積んでおきたい。

前期は大問3題で小問数44問、後期も同じく大問3題で小問数は50問。両日程とも小問数は昨年度より減少している。

出題形式としては、正誤や整序（歴史の時代順並べかえ）、資料の読み取りなど、知識を組み合わせて答える問題が目立つ。

地理では「地方と都道府県」が頻出なので、知識の整理だけではなく地図的な把握も必要。歴史はテーマ史（今年度は前期が「瓦」、後期が「絵画」）で出題されることが多いので、学習時に意識しておくとよい。公民では基本的な内容の他、現代社会に関する諸問題も取り上げられる。各単元の基本知識定着を前提に、資料や時事的な話題についても関心を持っておきたい。