志願者数は昨年678人に対して今年は706人と28人の増加で、一昨年と同程度の人数であった。コース別に昨年と比較すると、英数381人 → 405人、英数S122人 → 128人、医志155人 → 156人と英数の志願者数が増加した。実質倍率は英数Sが2.02倍 → 2.27倍、医志が1.84倍 → 1.79倍であった。合格者最低点を比較すると、医志が275点、英数Sが271点で4点差となり、ここ数年の傾向と同じように、数点差で医志が英数Sよりも高くなるという結果となった。試験内容も各科目でテンポよく解くスピードと高い学力が必須であり、頻出の単元についてはしっかりと対策しておく必要がある。医志・英数Sでは7割以上、英数でも6割以上の得点率を目指したい。
問題は冊子形式で解答用紙には答えのみを記入する。大問数が8題と例年に比べて多くなったが、全体の小問数は昨年と同じ19題であった。
文章題では頻出単元である、「数に関する問題」「速さ」「思考力(推理する)問題」が、図形問題では「立体の切断」が出題されており、四天王寺らしい出題構成となっていた。
頻出単元については、過去問なども利用してたくさん練習をすることで難度の高い問題まで対応できるようにしていきたい。全体を通して、問題を整理する力、丁寧に調べる力、最難関校基準でのスタンダードな問題を解き切る力が必要である。
例年通り、文章題3題の構成で、論理的文章が2題、文学的文章が1題出題された。60分で3題の文章題を解く必要があるため、すばやく読解し問題を処理する力が求められる。特に抜き出し問題の難度が高く、答えとなる部分が傍線部から離れていることも多いため、本文内容を正確に把握するだけでなく、読解する際に印をつけるなどして、すばやく解答にたどりつく工夫が必要である。
記述問題の制限字数は、例年に比べてやや増えたものの、決して多くはないので、要点を簡潔にまとめる必要がある。記号問題は、設問を正確につかむことで正解できるものが多い。本文内容と照らし合わせる慎重さも求められる。
今年度も、地理・歴史分野の大部分が記号問題という構成だった。頻出の時事分野は、日本と世界の出来事と関連する公民知識が今年度も出題されたが、比較的取り組みやすいものが多かった。
しかし、年度によって難易度に大きく差があるので、受験学年の出来事は隅々までチェックしておきたい。
また、記述問題の指定文字数が多い傾向(今年度60字、昨年度40字)があるので、用語や出来事の解説を文字にする習慣をもち、練習しておくことが重要である。
なお、写真や史料が多くみられるが、ほとんどは学校教科書から出題されているので、教科書を隅々まで確認することも忘れないようにしたい。
医志 | 英数S | 英数 (専願・併願) |
文化・スポーツ | |
---|---|---|---|---|
募集人数 | 40名 | 40名 | 170名 | 20名 |
志願者数 | 156名 | 128名 | 405名 | 17名 |
受験者数 | 152名 | 125名 | 395名 | 17名 |
合格者数 | 85名 | 55名 | 203名(89名) | 17名 |
実質倍率 | 1.79倍 | 2.27倍 | 1.95倍 | 1.00倍 |
()内は「医志」「英数S」からの回し合格者数。
英数の実質倍率は、回し合格者数を除く。
算数 | 国語 | 理科 | 社会 | 計 | |
---|---|---|---|---|---|
受験者平均点 | 70/120 | 67/120 | 44/80 | 59/80 | 243/400 |
合格者平均点 | 80/120 | 72/120 | 48/80 | 62/80 | 266/400 |
合格者最高点 | 120/120 | 101/120 | 76/80 | 78/80 | 357/400 |
合格者最低点 | -/120 | -/120 | -/80 | -/80 | 医志 275/400 |
英数S 271/400 | |||||
英数併願 242/400 | |||||
英数専願 227/400 |
医志 | 英数S | 英数 | 文化・スポーツ | |
---|---|---|---|---|
募集人数 | 40名 | 40名 | 170名 | 20名 |
選抜方法 | 算・国・理(・社) | 国・作文・面接 | ||
出願期間 | 11/9 ~ 1/15 | |||
試験日程 | 1/18 | |||
合格発表 | 1/20(掲示・Web) |
受験者の得点を、4科合計・(算+国+理)×1.25・(算+国+社)×1.25の3つで比較、高得点のものを受験者の得点とする(医志コースは4科合計と(算+国+理)×1.25で比較)
英数S・英数・医志 | 文化・スポーツ | |
---|---|---|
算数 | 120点(60分) | - |
国語 | 120点(60分) | 120点(60分) |
理科 | 80点(40分) | - |
社会 | 80点(40分) | - |
作文 | - | 80点(40分) |
合計 | 400点(200分) | 200点(100分) |
高校卒業生:423名
京都大(現役) | 11(9) |
---|---|
大阪大(現役) | 17(11) |
神戸大(現役) | 13(9) |
大阪公立大(現役) | 28(19) |
早稲田大(現役) | 12(8) |
---|---|
慶應義塾大(現役) | 10(5) |
関西学院大(現役) | 101(80) |
関西大(現役) | 88(68) |
同志社大(現役) | 97(61) |
立命館大(現役) | 94(56) |
年 度 | 医志 | 英数S | 英数 | |||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
受験者 | 合格者 | 実質倍率 | 合格者最低点 | 受験者 | 合格者 | 実質倍率 | 合格者最低点 | 受験者 | 合格者 | 実質倍率 | 合格者最低点 | |
2021 | 227 | 96 | 2.36 | 281/400(70.3%) | 155 | 57 | 2.72 | 264/400(66.0%) | 337 | 165(128) | 2.04 | 220/400(専願)(55.0%) 238/400(併願)(59.5%) |
2022 | 199 | 90 | 2.21 | 277/400(69.3%) | 118 | 54 | 2.19 | 265/400(66.3%) | 339 | 160(104) | 2.12 | 221/400(専願)(55.3%) 239/400(併願)(59.8%) |
2023 | 147 | 82 | 1.79 | 293/400(73.3%) | 110 | 61 | 1.80 | 289/400(72.3%) | 405 | 214(74) | 1.89 | 239/400(専願)(59.8%) 258/400(併願)(64.5%) |
2024 | 153 | 83 | 1.84 | 301/400(75.3%) | 121 | 60 | 2.02 | 298/400(74.5%) | 370 | 203(93) | 1.82 | 249/400(専願)(62.3%) 265/400(併願)(66.3%) |
2025 | 152 | 85 | 1.79 | 275/400(68.8%) | 125 | 55 | 2.27 | 271/400(67.8%) | 395 | 203(89) | 1.95 | 227/400(専願)(56.8%) 242/400(併願)(60.5%) |
横スクロールでご覧ください。
「英数」の実質倍率は、回し合格者数を除く。
「英数」合格者の( )内は「医志」「英数S」からの回し合格者数。
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