東大寺学園中学校 入試分析 2024年度

最難関校として高い人気を誇っており、今年度の受験者は昨年よりも20名増加した結果、倍率は上昇した。また、算国理の3科目受験が主流である兵庫県からの受験者が増えた結果、3科型受験者の割合が増加した。

理科と社会の受験者平均点は、理科の方が3.7点低くなっているが、2年前は10点ほどの開きがあったので、例年と比較すれば点差が小さくなったと言える。国語の受験者平均点が例年と比較して5点ほど下がったが、他の教科はおおむね例年通りの平均点となった。いずれの教科も難度が高く、しっかり向き合わなければ正解させることが難しい良問が多く出題されるため、途中の解法にもこだわった、質の高い学習が必要である。

東大寺学園中学校
算数の出題傾向・対策

出題数が昨年の14問から16問と増加し、計算問題が3年ぶりに出題、それも2012年度以来の2題出題と復活した。

それにも関わらず、受験者平均点が昨年の49.4点から48.9点とダウンした。80点以上の受験者も昨年の7.6%から3.6%と半減し、難問に受験者が苦戦したことがうかがえる。難度が高いだけに得点できる問題を見抜く力も養いたい。

解答用紙は大問2以降、式・考え方を記入させる形式である。普段から思考過程をノートに残す必要がある。

平面図形、場合の数、立体の切断、速さ、数の性質等頻出分野を中心に、初見の問題でも今までの経験を活用し楽しみながら問題に取り組んでいくことが大切である。

東大寺学園中学校 算数分野別出題バランス
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東大寺学園中学校
国語の出題傾向・対策

今年から試験時間が10分延びて算数と同様に60分試験となった。その分、短めの文章題が1題追加され、語句の意味や読解の基本的な内容が問われた。

その他の部分は例年通りの出題で、大問1では東大寺特有の難解な漢字の書き取りが出題され、文章題は論理的文章、文学的文章が1題ずつの出題となった。東大寺の設問は非常にシンプルで、記号問題か30字~100字前後の記述問題という構成である。

合格のためには正確な読解力に加えて、選択肢を一つ一つ本文の内容と照らし合わせていく分析力と忍耐力、長文記述ではポイントとなる部分を的確につなぎ合わせ、制限時間内に書き切る記述力が求められる。

東大寺学園中学校 国語分野別出題バランス

東大寺学園中学校
理科の出題傾向・対策

  1. 出題内容
    昨年度と同じく、物理・化学・地学が2題ずつ、生物が1題出題された。試験時間は50分で、小問数は53題であった。
  2. 昨年までとの比較
    昨年度から地学が2題になったが、今年度もこのスタイルを踏襲することになった。毎年、普段の生活と関連したテーマの出題が見られる。問題数は昨年度より多くなったが、生物・地学は取り組みやすいので、平均点は微増している。
  3. 対策
    生活の中で取り入れた科学に関する情報は関心を持って、調べる習慣を身につけたい。また、問題の形式に慣れる必要があるため、過去問や予想問題を通して、練習を積んでいく必要がある。
東大寺学園中学校 理科分野別出題バランス

東大寺学園中学校
社会の出題傾向・対策

今年度の入試も例年と同じように、試験時間50分、問題数が50問で、ほとんどが記号問題というスタイルだった。

記号問題が多いが、単純に知識を問われる問題は少なく、答えを出すまでに複数の知識を必要とし、データ・グラフの分析といった思考力も必要とする問題がほとんどである。1問にかかる負担は重く、慣れていないと時間が足りなくなる可能性がある。

夏までを目途に各分野の知識量を増やし、9月以降に過去問をこなして東大寺学園スタイルに順応させていってほしい。また、時事的な社会用語や学校教科書で紹介される用語などの出題も見られるので、学校の授業やニュースも大事にしてほしい。

東大寺学園中学校 社会分野別出題バランス
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東大寺学園中学校
入試結果:2024年度

  3科型 4科型
募集人数 200名
志願者数 383名 587名
受験者数 367名 556名
合格者数 187名 221名
実質倍率 1.96倍 2.52倍
  算数 国語 理科 社会 ※計
受験者平均点 3科型 56.0/100 54.2/100 63.4/100 231.5/400
4科型 44.3/100 52.3/100 58.9/100 64.4/100 221.0/400
全体 48.9/100 53.1/100 60.7/100 64.4/100 225.1/400
合格者平均点 3科型 66.4/100 60.0/100 70.0/100 261.8/400
4科型 56.8/100 59.2/100 66.8/100 70.6/100 254.9/400
全体 61.2/100 59.6/100 68.3/100 70.6/100 258.1/400
合格者最高点 3科型 96/100 82/100 87/100 333.3/400
4科型 91/100 85/100 86/100 88/100 301.3/400
合格者最低点 3科型 34/100 28/100 43/100 233.3/400
4科型 16/100 34/100 45/100 34/100 233.0/400

4教科:4教科合計と、3教科の合計の4/3倍のうち高いほうを総合点とする。
3教科:得点(300点満点)を4/3倍して400点に換算する。

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東大寺学園中学校
入試要項:2024年度

募集人数 200名
選抜方法 算・国・理(・社)
出願期間 12/5~12/14
試験日程 1/15
合格発表 1/17(掲示・Web)
算数 100点(60分)
国語 100点(60分)
理科 100点(50分)
社会 100点(50分)
合計 400点(220分)

東大寺学園中学校
大学合格実績:2023年度

高校卒業生:212名

国公立大学への合格者数

東京大(現役) 18(15)
京都大(現役) 64(51)
大阪大(現役) 9 (6)
神戸大(現役) 10 (4)
大阪公立大(現役) 12 (2)

私立大学への合格者数

早稲田大(現役) 13(4)
慶應義塾大(現役) 13(4)
関西学院大(現役) 15(6)
関西大(現役) 14(5)
同志社大(現役) 33(8)
立命館大(現役) 42(10)

東大寺学園中学校
過去の入試結果データ

年度 3科型 4科型
受験者 合格者 実質倍率 合格者最低点 受験者 合格者 実質倍率 合格者最低点
2020 321 171 1.88 250.7/400(62.7%) 588 190 3.09 250/400(62.5%)
2021 326 186 1.75 249.3/400(62.3%) 543 216 2.51 249/400(62.3%)
2022 331 160 2.07 224.0/400(56.0%) 525 212 2.48 224/400(56.0%)
2023 349 202 1.73 237.0/400(59.3%) 554 207 2.68 237.0/400(59.3%)
2024 367 187 1.96 233.3/400(58.3%) 556 221 2.52 233/400(58.3%)

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